ゲーム音楽を専門に演奏するアマチュアの楽団「リトルジャックオーケストラ」のコンサートに行ってきました!! 会場は横浜の「みなとみらいホール」。 荘厳なパイプオルガンのある大ホールです。 そこに合唱団のChor Crystal Manaを迎えて、オーケストラ+パイプオルガン+合唱団という超豪華編成。 しかもアンプなしの生音。 スクエニ公式の国内コンサートではまだ実現してない贅沢な編成でFF6の「妖星乱舞」が演奏されたりしました! いやぁ、もう幸せでした。 下村陽子さんもゲストとして登場しましたし! ありがとう、そしてありがとう! 以下、詳細レポートです。>>続き
関連:リトルジャックオーケストラ 公式サイト
関連:Chor Crystal Mana公式サイト
やってきました横浜みなとみらい。
近所ですが…w。
会場となる「みなとみらいホール」は1998年にできたわりと新しいホールで、アンプを使わないアコースティック用のホールとしてはかなり大きな2000人が入るハコです。
さっそく入場すると、なにやら聞きなれたロマサガ3のメロディが…。
音のするほうに行ってみると
ロビーでミニコンサートをやっていました!
ロマサガと聖剣LoMを中心に、FF7なんかもありました。
ロビーコンサートが終わると、いよいよホール内へ入場。
ホール内は撮影禁止だったので、公式サイトの写真を引用すると、ホールはこんなかんじです。かつでTOUR de JAPON music from FINAL FANTASYを開催した場所でもあり、何度か来たことがあるんですが、パイプオルガンが立派。
参考:「TOUR de JAPON music from FINAL FANTASY」のレポート
演奏曲目はこちら。
【第一部:リバイバル2011】
「聖剣伝説2・3」より
・天使の怖れ~子午線の祀り~Meridian Child「FINAL FANTASY VI」より
・街角の子供たち
・ティナのテーマ「ロマンシング サ・ガ 3」より
・アビスゲート~四魔貴族バトル1~四魔貴族バトル2~ラストバトル「ファミコン版 コナミワイワイワールド」より
・コナミマン~コナミレディ~最終ステージ~エンディング【第二部:下村陽子の世界】
「聖剣伝説Legend of MANA」より
・LEGEND OF MANA~TITLE THEME~
・ホームタウンドミナ
・滅びし煌めきの都市
・マナの聖域「フロントミッション」より
・MANIFOLD IRONS「LIVE A LIVE」より
・魔王オディオ~MEGALOMANIA~ILLUSION~PURE ODIO「キングダム・ハーツ」より
・光-KINGDOM Orchestra Instrumental Version-
・MARCH CAPRICE FOR PIANO AND ORCHESTRA【アンコール】
「LIVE A LIVE」より
・鳥児在天空飛翔 魚児在河里游泳
「FINAL FANTASY VI」より
・妖星乱舞
最初の聖剣2「天使の怖れ」で原曲でも泣きそうになるのに、オーケストラでやられたらたまらないです。ウルっときました。 そのあとは、ラスボス曲「子午線の祀り」へと続いて、一転してドラムが前面に出る激しいバトル曲に。パーカッションかっこいいです!
ロマサガの曲は見て分かるとおり、バトル曲ばっかりw。大人気のイトケンのバトル曲の中でも、特にみんな大好きな曲ですよね!でもプロのオーケストラコンサートで演奏されることはあまりなくて、今回とても楽しみにしていた曲のひとつ。
激しいロックの曲をよくオーケストラでやっちゃうものです!四魔貴族バトル1が始まると場内の空気が一気にアツくなって、みんな心なしか縦ノリになったようなかんじでしたw。 イトケンのバトル音楽の魅力はめちゃめちゃ激しいドラムに全然似つかわしくないほど美しく切ない旋律があわさることだと思うんですが、お腹にずんずん響くくらい激しいドラムと管弦楽が歌い上げる美しい旋律がものすごく気持ちいい。
曲が終わった後に指揮者の志村さんがすぐMCだったんですが、かなり息があがってらっしゃいましたw。そりゃあんなに激しく演奏すれば消耗しますよねw。
それから、聖剣伝説Legend of MANA。これは下村さんのアルバムdramaticaでオーケストラアレンジされていますね。でも家のスピーカーで聴くのと生で聴くのはやっぱり違います。「Legend of Mana~Title Theme~」の小さなピアノソロからはじまって、菅弦楽器に展開、そのまま大太鼓がずんずんとリズムを刻み始めるところの鳥肌といったらもう! 弦楽器はじまって「滅びし煌きの都市」ではdramatica同様に弦楽器のソロがあったんですが、2000人の大きなホールでたったひとつのバイオリンが奏でるメロディの儚さといったらもう!
ひととおり曲が終わると、指揮者の志村さんから特別ゲスト下村さんが紹介されました!なんと下村さんは普通に客席にいらして、客席からの登場。事前に打ち合わせが無かったそうですが、いいかんじにグダグダトークで面白かったですw。drammaticaの宣伝をされていました!
そして、アンコールではなんとFF6の「妖星乱舞」が演奏されました!曲目が発表されたときは会場から「おおおー!」っと声が上がっていました。
オーケストラ+パイプオルガン+合唱なんて大編成は滅多にあるものではありません。アマチュアのコンサートなのにw!
スーパーファミコンの原曲もパイプオルガンと合唱が登場しますから、なくてはならないものですが、たいがいのコンサートで演奏されるときはオルガンはシンセサイザーで代用されています。公式コンサートのDistant Worldsもそうでしたね。
この「妖星乱舞」は本当に素晴らしかった。パイプオルガンの荘厳な音色、突然ロックに曲調が変わったあとの打楽器の荒々しさ、その荒々しい楽器群に負けずにはっきり聴き取れるChor Crystal Manaのみなさんの声。アンプもミキサーも無くてボリュームの調節が一切できないアコースティックのコンサートでこの曲がここまで演奏できるなんて思ってもみませんでした。ケフカの笑い声まで再現されてて、僕は完全にやられてしまいました。9999
このオーケストラが凄いのは、オーケストラ用の楽譜が世の中に存在していない場合は自分達でオーケストラ用にアレンジして、楽譜を作った上で演奏しているところ。しかもそのアレンジは原作の魅力を損なうことなく、増大させるようなアレンジで、ゲームをプレイした人なら「ああ!わかってるわかってる!」と思うような気持ちよさです。 これはゲームをプレイしているからこそできること。愛に溢れています。
パンフレットの曲目解説にしても、限りある文字の中でその曲に対する愛やこだわりのポイントを語りつくさなければならないのに苦労したんだろうなぁと思います。クラシックの音楽も、その曲を楽しむためにはその曲が作曲された背景を知ることが必要不可欠ですが、今回のコンサートのパンフレットも、そのゲームを知らない方でもそれがどんなゲームなのかがわかるように丁寧に解説されていて、気遣いが行き届いているなぁという印象を受けました。
というわけで、至福のひとときを過ごさせていただきました!
僕の中でゲーム音楽で一番好きなのはFF4のケルティックムーンというケルト民族音楽のアルバムなのですが、このアルバムは必ずしも演奏がうまくなくて、間違えてたりもするんです。でも、ノリというか楽しそうな空気が伝わってきて、こっちまで楽しくなってくる。気持ちいい。
植松さんはよく音楽は「音学」じゃなくて「音楽」なんだというようなことをおっしゃっていますが、こーゆうアルバムに触れるにつけ、まさにそのとおりだなぁと実感します。
そして、今日のコンサートもそうでした。やはりアマチュアのコンサートですので、技術の面ではプロにはかないません。演奏が頼りないなと思うところも正直なところ、何カ所かありました。でも、いいんです!楽しかったので!ゲーム音楽が好きだー!というアツい想いがガンガン伝わってきたので。
僕の周囲には趣味で音楽をやっている方がたくさんいるのでわかるんですが、仕事や学業を別に持った上で音楽を趣味にするというのはすごくタイヘンなことです。練習しないと腕が衰えてしまうので、毎週練習しないといけない。仕事・学業や生活に必要な時間を除いた自分のための時間を、このコンサートの練習に捧げてくださった団員のみなさまには本当に頭が下がる思いです。本当に、ありがとうございました!
さて、次回の定期演奏会は1年後、2012年8月12日。
場所は同じくみなとみらいホール。
曲目は次のとおりだそうです。
・交響組曲 FINAL FANTASY V
・FINAL FANTASY I-III Battle Medley
・Awakening(FF11)
・Liberi Fatali(FF8)
他、予定
やべー!!FF5大好きなんですけど!!
今から待ちきれない…っ!!
今回の公演は抽選にはずれて参加できなかった方がたくさんいらっしゃるようなので、公演の数を増やしたりとかできればいいのになぁと思うんですが、難しい事情もいろいろあるんだろうと思います…。行けたらいいなぁと希望を抱きながら一年を送ることにします。
そして、今後もゲーム音楽のアマチュア演奏楽団のコンサートにいろいろ参加してみようと思います!
関連:リトルジャックオーケストラ 公式サイト
関連:Chor Crystal Mana公式サイト
過去のコンサートレポート:
・Distant Worlds music from FINAL FANTASY
・VOICES music from FINAL FANTASY
・TOUR de JAPON music from FINAL FANTASY
・20020220 music from FINAL FANTASY