10日は東急FFスタンプラリー、11日はピアノオペラFFコンサートとFF尽くしの夏休みを過ごしていますが、僕の夏休みの最終日をしめくくるにふさわしいコンサートに行ってきました!
昨年すっかり魅了されてしまったアマチュアのゲーム音楽楽団の「リトルジャックオーケストラ」。 今年もGAME MUSIC GARDENのhideさんにお誘いいただいて定期演奏会に行ってきましたよ! 今年は生誕20周年にあたる「FF5」を大きく取り上げて、FF5だけで30曲以上を演奏するというすさまじい企画。 スクエニ公式のコンサートでは演奏されそうもない「火力船」「古代図書館」あたりまで網羅してるわけですよ! 素晴らしい!!! FF5こそファイナルファンタジーのスタンダードだろ!と豪語する僕にとっては鴨が葱を背負って来る状況でした!>>続き
関連:2011年のリトルジャックさん演奏会に行ってきたレポート
関連:リトルジャックオーケストラ 公式サイト
関連:Chor Crystal Mana公式サイト
やってきました横浜みなとみらい。
地元民ながらおしゃれな街です。ファファファ……。
そこにある2000人収容のみなとみらいホール!
アマチュア楽団なのに、こんなホール使っちゃうんだぜぇ!!
僕が開場時間の前に着くとすでに行列が!
全席指定のはずなのにみんな熱心です!!
というのも、実は開演前の間にロビーでミニコンサートが開かれるからなのです。
FF6のゾゾや、コルツ山、FF11、FF5、悠久の風などが演奏されました。
サービス満点です!
さて、30分ほどのロビーコンサートを堪能したあとはいよいよホール内に入ります。
去年はこのパイプオルガンで妖星乱舞だったんだっけ…。
ホール内は撮影禁止だったので、公式サイトの写真を引用すると、ホールはこんなかんじです。
参考:「TOUR de JAPON music from FINAL FANTASY」のレポート
演奏曲は次のとおりです。
【第一部】
・Liberi Fatali(FF8)
・Shadow Lord~Awakening(FF11)
・戦闘シーン(FF1)~戦闘シーン1(FF2)~戦闘シーン2(FF2)
~バトル1(FF3)~バトル2(FF3)~最後の死闘(FF3)【第二部】~ Final Fantasy V ~
・メインテーマ
・オープニング
・4つの心~ダンジョン~バトル1~レクイエム
・街のテーマ~ハーヴェスト
・銀嶺を行く~レナのテーマ
・火力船~古代図書館~ムジカマキーナ
・はるかなる故郷~想い出のオルゴール【第三部】~ Final Fantasy V ~
・未知なる大地~ビッグブリッヂの死闘~大森林の伝説
~覇王エクスデス~離愁
・新しき世界
・虚空への前奏曲~光を求めて~バトル2
・暁の戦士~決戦~最後の闘い
・静寂の彼方~親愛なる友へ
~ファイナルファンタジー~エンドタイトル【アンコール】
・ん?(FF5)
・マンボdeチョコボ(FF5)
・ハーヴェスト(FF5)
・片翼の天使(FF7)
なんだろう…、いろいろと突っ込みどころ満載です。
まず、リトルジャック先輩、この曲数ハンパねぇっす…。
これまでオーケストラコンサートで演奏されたことがないマイナーな曲もたくさんあることは一目見てわかります。この楽団のすごいところは、「自分たちでオーケストラ用の編曲を行っている」というところです。その名も「らいぶら隊」という専門チームが組織され、同時発音数8音しかないスーパーファミコンの曲をオーケストラで演奏するのに耐える厚みのある音に膨らませて、楽譜に描き起こしていくわけです。
自分達で演奏するために、自分達で編曲してしまうんですから、曲に対するその思い入れたるや相当なものです。それが現れているのが無料配布されるパンフレット。一曲一曲に曲に対するアツい想いが綴られています。
・Liberi Fatali(FF8)
・Shadow Lord~Awakening(FF11)
・戦闘シーン(FF1)~戦闘シーン1(FF2)~戦闘シーン2(FF2)
~バトル1(FF3)~バトル2(FF3)~最後の死闘(FF3)
合唱団のChor Crystal Manaさんを迎えてのコンサートにふさわしく、開幕はFF8のオープニングテーマ!なんだろう、クリスタルマナさんは最近各所から引っ張りだこだからでしょうか、歴戦の風格を感じる…w。
そして、FF11で超人気な激しくかっこいい闇王様のバトル曲。Twitterによると、会場にいらしたでは谷岡さんもご満悦のようでw。
さらに、怒涛のバトルメドレー!
のっけから全力全開ですよ!しかし、指揮者の志村さんがぜぇはぁ息を切らしながら言うには、今回のコンサートではこれが「前菜」とのこと。
高まる期待を胸に、第一部が終了しました。
15分の休憩をはさんで第二部からは、いよいよ「交響組曲 FINAL FANTASY V」です。
■王家の宮殿
ステージの奥、パイプオルガンの前の高い位置に金管楽器隊がずらっと並び、「パッパカパー!!パパパッパッパー!!」と高らかにファンファーレを打ち鳴らしてこの曲がはじまりました。
もともとお城のテーマなわけですが、今回は金管楽器だけのにぎやかな編成で、お祭りの開幕を高らかに宣言しているかのよう。
聴いてるほうも、「はじまったー!」とテンション上がっちゃいました!
■メインテーマ
指揮者の志村さんが登場して、まずはスーパーファミコンの電源を入れて最初に流れるメインテーマ。1周目は原曲をそのまま豪華にオーケストラでやったらこうなります!というイメージを崩さないアレンジで、2週目は楽器が変わります。サビの部分のストリングスが綺麗でため息が出ちゃいました。
■オープニング
FF5のオープニングは、自分でセリフ送りができなくて、自動で場面が進んでいきます。だから映像にあわせて音楽がきっちり作られている映画的な音楽のつくりになっているんです。
美しい夜明けのタイクーン城で風の異変を感じ取り調査に向かう王、それを見送るレナ。ストリングスがどんどん恐怖をあおっていき、最高潮に達したその瞬間、クリスタルが砕け散ってしまいます。
そうとは知らない主人公バッツとチョコボのボコのシーンになると、メインテーマの旋律がやさしく流れて平和なかんじがしますけど、でも、その背後にはコントラバスが重低音を打ち鳴らしていて、これから始まる激動の物語を予感させる…。最初からFF5のオープニングはこうだったんではないか!と思うくらいに記憶とぴったりで、完璧に情景がよみがえりました。素晴らしかった。
■バトル1
プログラムには書いていないですが、バトル終了後に「レクイエム」が流れましたw!死wwんwwだwww
思わず「おー人事おー人事」に電話したくなるようなツィゴイネルワイゼン顔負けの悲劇的なストリングスで、可笑しくって笑っちゃいましたw。
■ハーヴェスト
手拍子ではじまる陽気な街の曲。収穫祭ですから、盛り上がっちゃいます!原曲はスーパーファミコンなりのバグパイプなのかな?ってかんじの笛の音色でしたが、今回のオーケストラではコンサートマスターがフィドルを披露!アイリッシュ音楽ノリノリでございました。
■銀嶺を行く
この曲を取り上げることって普通はあまり無いと思うんですが、アップテンポで山を駆け抜ける実はかっこいい曲。颯爽と勇ましいトランペットが素敵でした。
■古代図書館
いやもうね、古代図書館とか、みんな忘れているような曲をよくぞオーケストラでやってくださいました!!アラビア風(?)の香りがするあやしげな前半パートではパーカッションのみなさんが変な音を出しまくっており、見ているだけで楽しかったですw。後半は急にかっこいい植松節が炸裂して気持ちよく。後半のメロディ好きなんだよなぁー。
■ムジカ・マキーナ
いやもうね、ムジカ・マキーナとか、あーそんなのあったあった!ってマイナーな曲で、かつ変態的な曲をよくぞオーケストラでやってくださいました! 「機械の音楽」の名前のとおり、シューコーシューコーとダースベイダーの呼吸音みたいな変な音がしまくる曲です。パンフレットにはチェロとクラリネットに注目と書いてありましたが、マリンバのお姉さんが木琴の木の部分ではなく、響かせるために下についてる謎の金属のパイプをバシバシ殴っていたのがすごい印象に残りましたw。 他にもオーケストラの限界に挑戦するような変な音がしまくってましたねーw。観客のみなさんも身を乗り出して見入っていましたw。
■大森林
この曲も綺麗なのにあんまりクローズアップされたことが無いですよね。美しいあの森の風景が浮かぶようでした。ハープが水を、オーボエが木漏れ日を、ストリングスが木々のざわめきをあらわしているのかなァ…などと勝手に思って感動していました!
■覇王エクスデス
ファファファ……。カメェーー!!!
■離愁
FF5のいろんな悲しいシーンで流れる曲。でも、この曲順が意図しているシーンはひとつしかありません。
「ケアルガ」!
「レイズ」!!
「目をさませ!「フェニックスのお」「エリクサー」!!
オーボエ、ファゴット、フルート、クラリネットと、4つの木管楽器が代わる代わる旋律を奏でていったのは4人の悲しみを代弁しているからなんでしょうか。
■新しき世界
人気の曲ですね!今回はクリスタルマナさんによるコーラスも入って豪華です!
切ない
■光を求めて
シアトリズムFFで出てきて、最近あらためてかっこよさを認識した曲。ラストダンジョンの曲ですが、ラスボスに向かう強い決意が出ている勇敢な曲です。金管かっこいいっす!!
■バトル2
このタイミングでバトル2を演奏するということは、ラストダンジョンで出会うどれかのボスを想定しているんだろうなぁと思って聴いていましたが、いきなり、プログラムには書かれていないビッグブリッヂの死闘が流れ始めます!
瞬間、会場の温度が一気に上がりました。
ネクロフォビア戦―――。
会場のほとんどの人が瞬間的に悟ったであろう、その意味。
バトル2からの一糸乱れぬ鮮やかな曲の切り替え。
演奏されるビッグブリッジの死闘の圧倒的なかっこよさ、頼もしさ、嬉しさ。
「クルル! お前のおじいちゃん…… 強かったぜ!
「ファリス! 恋でもして ちったあ 女らしくなりな
「レナ! いつまでも 動物をいたわる やさしさを わすれるな
「バッツ! お前とは 一度…… 1対1で 勝負したかったぜ! いい友だちをもったな
頭の中にはあの名シーンがフラッシュバックされ、僕は思わず涙しました。
まさかビッグブリッヂの死闘でこれほど感動してしまうとは。
ただ、バトル2からビッグブリッヂの死闘に曲を切り替えただけなのに。
大画面のスクリーンがあるわけでもないのに。
ナレーションがあったわけでもないのに。
FF5を愛している楽団が、
FF5を愛している観客に向けて演奏するからこそできた見事な演出でした。
完全にやられた。
そして、僕らは、エクスデスとの決戦へ突入します。
■決戦
これですよ!!!
これですよ!!!(二度言いました)
今回のコンサートで一番アツくなったのがこの曲ですよ!!
ドンドコドンドコしたと思ったらシャカシャカしだしたり、
次々と曲調が変わっていく激しい変態バトル曲です!!
よくぞ、これをオーケストラでやったもんですよ!
パーカッションのみなさんが、変態フォーメーションを組んでいて、
スネアドラムに3人が終結し、さらにドラムを別の方が叩いて合計4人でドコドコドコドコ!!!!と叩きまくる!!!
オーケストラでもロックでもこんな編成見たこと無いですよw
なんの儀式なの、と!
…かと思えば、瞬間的にマリンバのほうに走っていて、マリンバを超速で鳴らし始めるという。
ここまでFF5の曲をトーク無しでぶっ続けで演奏してきて、リトルジャックのみなさんも、へとへとになっていると思うんですが、それが逆に気迫を増しているのか、ランナーズハイの状態になっているのか、すごい迫力の演奏でした!
■親愛なる友へ
エンディングで流れるこの曲は、様々なアレンジが存在し、
「Dear Friends」とアルバムやコンサートのタイトルにもなっている名曲。
原曲はギターがメインでしたが、リトルジャック版ではピアノソロからはじまります。SFCの手紙を読み上げるのにあわせて画面で回想シーンが流れる演出が目に浮かぶようでした。
■エンドタイトル
TDLのエレクトリカルパレードをもっと速くしたようなコンピュータ音楽ならではの高速パッセージを、バイオリンのみなさんががんばって演奏しだしたー!細かいちょこちょことした動きが、聴いて楽しい、見て楽しい。第一バイオリンのみなさんの楽譜が黒かったんですけど、演奏するほうはたまったもんじゃないんだろうなぁw。
そこに重ねて、金管楽器のが高らかなファンファーレを打ち鳴らし、さらにスネアドラムがアップテンポにリズムを刻みだして、助走していきます。そして、テンションが十分に高まったところで、飛竜のテーマである「大いなる翼を広げ」のさわやかなメロディがはじまります。
うーん、気持ちいい!!
曲はこのあと一回クールダウンして、FFVメインテーマの登場で再び力強く盛り上がります。そして、冒頭の高速パッセージが再提示されて豪華極まりない大エンディングへ。
最後の音が止まるか止まらないかのうちに、客席からは特大の拍手が起きました!
指揮者さんは一度退場しますが、拍手が鳴り止むはずもなく、再登場。
花束を受け取って、そしてマイクを手にします。
指揮者から告げられたアンコールの曲名は…
「ん?」と「チョコボ」
まさか「ん?」をやっちゃうの!!アホすぎるww
ほとんど効果音しか使われていない変な曲なのにw!
■ん?
スーパーファミコンの変な効果音を模して、
オーケストラらしからぬ変な音がいろいろ出ていましたw。
指揮者自ら「チーーーン」と鐘を叩いたりw。
遊び心いっぱいすぎるww!
■マンボdeチョコボ
FF4からはじまった「deチョコボ」シリーズ第二弾の「マンボdeチョコボ」。
「ウーッ!!」という掛け声をみんなでかけて楽しげw
会場からも手拍子が自然発生して盛り上がりました!
途中からはマンボdeチョコボのシングルCDに収録されている生演奏バージョンの
譜面に移行して、アドリブっぽいピアノの間奏も忠実に再現されていました。
鳴り止まない拍手をさえぎって、指揮者がマイクを手に取ります
「すいません、まだアンコールがあります」
アンコールするのに謝るコンサートってなんなのww
■ハーヴェスト
SFCでは手拍子からはじまるこの曲を2000人みんなで手拍子しようぜ!という企画。しかも、1000人ずつAチームとBチームに分けて違うリズムを打つという、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサート顔負けの難度高め設定。
いざ演奏が始まってみると、拍手の音が大きすぎてあんまり演奏が聞こえませんでしたが、みんな必死にリズムに合わせて叩き、リズムの乱れはありませんでした
すごい一体感!!
演奏が終わると「俺たちはやってやったぜ」的に拍手で讃えあいます。
鳴り止まない拍手をさえぎって、指揮者がマイクを手に取ります
「すいません、まだもう一曲アンコールがあるんです」
だからwwww
■片翼の天使
最後にお前かー!!!FF5特集つったのに、なんで最後持っていくんだ!
「私は思い出にはならないさ」
と、どや顔のセフィロスの顔が頭によぎりましたwww
マジでじっとしててくれ。
そもそも今回合唱団であるCCMさんを迎えてコンサートを行った理由がこの曲を演奏したいから!だったそうで、そういう意味ではメインの曲。FFのコンサートではアンコールの定番曲となりつつありますね。今回はリユニオンとラックス収録の浜口さん編曲版でした!
もう僕ら観客はこのときにはHP0でMPしか残っていないような変なテンションになってますから、うぇーいいい!ってかんじで盛り上がりました。(`□´)セフィロス!!!
↓片翼の曲紹介が「イカ」ww
というわけで、HPもMPも0の状態で命からがら会場を後にしました。どんだけ戦ったんだろう…。観客でこれなんだから、団員のみなさんはアンデッドになってるんじゃないかと心配です…。
帰宅後、その日の朝に録画しといた「題名のない音楽会」のFFとドラクエの曲を再生してみたんですが、プロの演奏は「節度ある大人の演奏」といったかんじで、落ち着いていらっしゃいました。 僕はリトルジャックさんの「愛が溢れすぎて大爆発!!」みたいな演奏が大好きです。大事なのは愛と友情、勇気の大作戦ですよ!!(何
リトルジャックオーケストラさんの紹介を読むと、合奏の練習が月二回、合奏の無い土日にはセクション・パート練習があるそうです。さらに、毎月3500円の団費を払わないといけないようです。その上、『初心者の方は別途プロによる個人レッスンの受講を必要とします。』とあります。こんなに厳しい条件であるにもかかわらず、70名もの方が1年間、仕事や学業のかたわらでこの日のこの3時間のために練習を続けてきたと思うと、本当に本当に頭が下がります。尊敬します。みなさんありがとうございました!! 観客としても、紳士淑女にならないといけませんね!
リトルジャックさんの来年の定期演奏会は8月18日。FF9の特集となるそうです。次回もチケットの倍率は高いかもしれませんが、ぜひ参加したいと思います!
リトルジャックさんのほかにも、ゲーム音楽を演奏するアマチュアの団体はたくさんあります。2083WEBさんにコンサートの情報がまとまっていますので、興味のある方はどんどん参加してみましょうー!
追伸:コンサート中にボコの声がしたんですが、あれはどうやって出したんだろう…。
【リンク】
関連:2011年のリトルジャックさん演奏会に行ってきたレポート
関連:リトルジャックオーケストラ 公式サイト
関連:Chor Crystal Mana公式サイト
ああ・・・そんなコンサートがあるのを知りませんでした。
FF5こそ至高のRPGな私も行きたかった。。
記事を読んでいるだけでコンサートの素晴らしさが伝わってきました!
ウラヤマシイです(;∀;)
次回のコンサートに絶対行ってやります!
ああ…素晴らしい…!
FF5こそ至高
これは知ってたら行きたかった