去年に引き続き、今年もアマチュアのエレクトーン演奏楽団「THE MUSIC MAGES」のコンサートが渋谷で開催されましたので行ってきました! 今回は初の2日間公演にもかかわらず、今日の応募数は座席の2倍あったそうで、すごい人気なのでした。 ちなみに無料です!アイテム課金もありません! 今回は代表の堀越美沙さんにご招待いただき恐縮しきりで鑑賞してまいりました。>>続き
関連:THE MUSIC MAGES公式サイト
関連:写真満載のhideさんのレポート(iNSIDE)
注意:ここから先は曲目を含みますので今日の公演のネタバレになります。
会場は渋谷のヤマハエレクトーンシティ。開演に先立って、代表から説明があったんですが、去年まではかかっていた楽曲使用料が今年からは無料になったとのこと。やるな、スクエニ!
【第1部】
・戦闘シーン2(FF2)
コンサートの開幕を飾ったのはFF2のボスバトル曲。いきなりすげーハイテンションです!FF2はラスボス曲も通常ボスと同じ曲なのですが、今回のコンサートではラスボス戦のイメージ。途中でパンデモニウム城のメロディも入ってきて、さらには背景のスクリーンには『この私がやられるとは……信じられ……ん……2度までも……お前に……。』とセリフが表示されていきます。そして、最後には有名な『ウボァー』がwww
・銀竜戦(FF9)
ゲーム中に一回しか流れないこの曲は、大軍を前にして、リンドブルム艦隊やベアトリクスが乗る戦艦レッドローズが雲間から颯爽と現れて、身を挺して敵を防いでくれる胸が熱くなる迫力のムービーで使われています。そのときのセリフを引用しながら、とても思いのこもった演奏でした。
・FF6「地味メドレー」
いろんなFFのコンサートでも滅多に演奏されない曲にスポットを当てたその名も「地味メドレー」。 MCで地味メドレーって言うから会場のみんなは爆笑していました。まず最初に流れたのは「魔列車」。原曲はガタンゴトンと鉄道の音から始まってトランペットとティンパニーがテンション低くどろどろ目立っているかんじですけど、今回はジャズっぽいオサレな雰囲気に!地味どころかかなりかっこよかったですよ!?しかも「ケフカのテーマ」が途中で入ってくる凝った編曲にニヤリとしてしまいました。次に流れたのは長い階段を思いだす「ゾゾ」の曲「スラム・シャッフル」。ちゃんと雨の効果音からはじまりますw。お次は「ジョニー・C・バッド」。もともとノリノリのこの曲ですが、その雰囲気はそのまま!明るいホンキートンクのピアノにあわせて観客みんなで手拍子しながら盛り上がりました!地味じゃない!
・ビッグブリッヂの死闘(FF5)~ピアノオペラ版~
ショパン中山氏がアレンジした「PIANO OPERA FINAL FANTASY 4/5/6」の楽譜をそのまま使っての演奏。あれをそのまま弾ける人がいたのか!!冒頭の超高速アルペジオから、華麗に演奏しておられて驚嘆でした…!
そして、スクリーンの演出には『クルル! お前のおじいちゃん…… 強かったぜ!』あたりのネクロフォビア戦の一連のセリフが次々に表示されました。ず、ずるい…!こんなの出されたら泣いちゃう…!
・独りじゃない(FF9)
ビッグブリッヂのアツい演出にやられたあとにこの曲ですよ。泣かせ倒す気か! 独りで戦いに行くジタンだけど、戦闘中に後から仲間が次々の現れて増えていく名シーンで流れる曲です。ギターがアツく歌い上げておりました。ひとしきり感動させてくれた後に、『「独りじゃない」を一人でお送りしました。』という冷めたMCに会場爆笑。
・決戦(FF6)
はいはい来ましたよ!決戦!エレクトーンって、一人でオーケストラがなんでもできちゃうけど、やっぱりロックとすごく相性がよいと思うわけですよ!事前のMCでも「楽です。」とおっしゃってましたが、エレキギターがぎゅいんぎゅいん大活躍するノリノリの曲に仕上がってました! しかも曲中に「死闘」もはさまってきて、さらにバトルは激しく!!エレクトーンは武器だったのです。
・フィールドメドレー2012
メドレーの中身はFF11ロンフォール、FF9あの丘を越えて、FF5新しき世界、FF3果てしなき大海原、FF3悠久の風。ダンスミュージックっぽいアレンジながらもティンホイッスルがメロディを奏でていて、すごくさわやかな印象になっていました。悠久の風はスクエニ公式のコンテストに応募したアレンジ。
【第2部】~ゲスト:はもえれ~
・聖剣伝説2「子午線の祀り」
聖剣2の名物曲をハモンドオルガン&エレクトーンで!原曲は「てぃらりらてぃらりらてぃらりら」ってしているんですが、それはもう忙しそうに手が動きまくっていましたw。すごい…。途中で「少年は荒野を目指す」の旋律が混ざっていましたね。
・ロマンシング・サ・ガ3「ラストバトル」
もともとのスーパーファミコンの曲にもハモンドオルガンっぽい音色が使われていますので今回のユニットと相性抜群です!イトケン節が炸裂して安定したかっこよさですよ!自然とリズムに合わせて体が動いてしまいました。
・アンリミテッド:サガ「天翔ける翼」
あんまり多くない浜渦さんの歌ものでしっとりバラードであります。Twitterでのリクエストで選ばれたそうです。
・FINAL FANTASYⅤ「メインテーマ」
なにこれめっちゃさわやか!メロディのハモンドオルガンを水城さんにあわせて、堀越さんの弾くエレクトーンでのピアノの音色がリズムよくコードを添えていきます。
【第3部】~Theme from FINAL FANTASY~
・プレリュード
原曲に忠実に。シンプルにアルペジオを弾いた後、二周目からは音が重なったアルペジオになりました。25年前にこの曲が生まれたと思うと感慨深くなっちゃいました…。
・コーネリア城~オープニング
FF1のオープニングシーンをイメージしてのメドレー。いわゆるFFの”国歌”が流れる中、「4人の若者は光の戦士として みずからに与えられた 試練の大きさとまちうけるはらんの運命に めまいさえ おぼえるのであった」と、プロローグが表示されます。ストリングス+スネアドラムで勇壮な旅立ちに!
・街~メイン・テーマ
ギターとフルートでのどかに街のテーマを演奏したあと、フィールドに出ると一転して明るくテンポよく原曲の持つ疾走感をそのまま再現していました。
・戦闘シーン~中ボスバトル
「デデデデデデデー」からはじまる超おなじみのバトル曲!そして「中ボスバトル」はワンダースワンでリメイクされた新しいFF1で追加された曲です。マイナーな曲だけどかっこいいですよ!
・デッドミュージック
全滅した曲。悲壮感がハンパない曲が豪華になりまくっていて、弦楽器からオーケストラへと展開していきます!でも全滅。画面には「THE END」と表示されます。いやいや、まだ終わってないですから!
・マトーヤの洞窟~グルグ火山
めちゃくちゃ有名な2曲をメドレーで。マトーヤの洞窟では「フシギナ ジュモン サ サッサカサ! とくれせん たぼーび フシギナ ジュモン サ サッサカサ!」と、ホウキのセリフがw。グルグ火山は笛の音がメロディを奏でる裏でファミコンっぽい音が伴奏をしていて面白かったです。
・カオス神殿~ラストバトル
カオス神殿は静かに悲壮感が漂っていて切ないアレンジ。エレクトーンで弾いているとは思えないほど、バイオリンのソロがとても綺麗でした。そして、「中ボスバトル」と同じくリメイク版から追加された「ラストバトル」。FF8のThe Extremeのように、ピアノやストリングスといったアコースティックな楽器で激しくバトります!ピアノかっこいいよピアノ。
・エンディング・テーマ~FINAL FANTASY
FFの中でも有数の美しいメロディの魅力を引き出して、丁寧に演奏されていました。画面にはエンドロールが流れて、ラスボス戦のあとということもあって、本当にゲームをクリアしたかのような感情になりました。こんな感情になれるのは、完成度の高い演奏に安心して身をゆだねることができるからです。
アンコール
・FF零式「我ら来たれり」
さまかこんな新しい曲が登場するとはー! めっちゃかっこいいですよね、この曲は。たくさんの音が重なりまくっててわけわからない原曲をよくぞここまでエレクトーンで再現できたものです!すごい!!コンサート後に団長は石元さんの曲は大変だとおっしゃっていましたw。 原曲では「ヤッ!」とか「ハッ!」とか掛け声もかっこいいので、コール・クリスタル・マナさんも混ぜてまたやってほしいなとか思ってしまいましたw
・FF7「更に闘う者達」
コンサートの最後は、エレクトーンにぴったりの派手派手なロックのバトル曲!人気の7のボスバトル曲ってことでみんな知ってるし、盛り上がりも最高潮でしたね!
ということで、3時間近くにわたって泣き、笑い、旅立ち、戦い、死に、出会い、別れ、僕らは世界を平和にする大冒険を体験したのでした!つ、疲れた…。
エンドロールのあと、FINAL FANTASYのメロディにあわせて植松さんへの感謝の言葉が流れていました。それは、植松さんの音楽と共に人生を歩んできた僕ら観客の気持ちの代弁でもありました。公式イベントがたくさんあるFFの25周年ですが、子どものころに友達と一緒にキラキラとFFで遊んでいた僕らが大人になって、ユーザ側でも25周年を祝うこういった大きなイベントを開催できるようになったんだなぁと思うとその歴史の重みを感じます。そこまで愛される植松さんの音楽と、THE MUSIC MAGESさんの深い愛がまぶしすぎましたw 植松さん!僕らはこんなにすくすくと育ったよ!!
THE MUSIC MAGESさんは2006年から活動されていて、今年で6年になります。エレクトーン向けの曲のアレンジはみんな自分達で行われていますし、上に写真を載せたようにパンフレットの楽曲紹介も一曲一曲に想いが詰まっていてとても丁寧なんです!!パンフレットだけで酒が飲める勢いです!もちろん、団員のみなさんの演奏は素晴らしく。その影には、釘バット片手にビシバシ指導する代表におびえながらヒィヒィ練習するみなさんの努力があるんだなぁと涙ながらに鑑賞していました。エレクトーンは事前に譜面を打ち込んでおけば自動で演奏する機能も備わっていますけど、このコンサートでは打ち込みはドラムだけで、あとはみんな手で演奏しているそうですよ!本当にすごい…。
11月24日には初の地方公演を仙台の「仙台青年文化センター」で開催するそうです!入場無料で事前の予約などもありませんから、興味持った方はぜひぜひ迎撃に行ってみてください!「バトル曲ばかりで仙台を倒す勢い」と伺っているので、防御力高めの装備をしてったほうがよいかもしれませんよ!