11月17日に公開された「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」を公開初日に見てきました! 今作はエンターテイメント性が低く、単独作品として完結しているものではありませんでした。 非常にショックを受けるとともに懐かしい気持ちになり、今日はこの物語の違う終局の形である下記の話を見直していましたw。何回目だw
[テレビ版(1995)]
第弐拾四話 最後のシ者
第二拾伍話 終わる世界
第二拾六話 世界の中心でアイを叫んだけもの
[劇場版(1997)]
第25話 Air
第26話 まごころを、君に
ネタバレなしの感想だと、何も書くことがないので、ネタバレありで以下ちょろっと書きますね。コメント欄もネタバレOKにします。見終わった後に語るのがエヴァの楽しみ方ですので! 2ちゃんねるのシナリオ考察スレも1時間1スレのハイペースで進んでおります。>>続き
注意!ここから先は、ネタバレありです。
…………………………はぁ。
映画の上映が終わった後、しばらくしてやっと出たのはため息でした。
「エヴァだ…。」
前回の自分の日記を読み返すとキャッキャしてるんですけど、今回はそんなことは一切なくどんよりしました。この感覚は「序」と「破」では味わっていないもので、旧劇場版「Air/まごころを、君に」を見たときの感覚に似ていました。1997年のあの夏を思い出す…。
序や破でエンターテイメントとして単純に面白い作品になって新しくファンを獲得した気がしたのに、それらを一気にぶち壊しにかかってなにやってんのwwwってかんじですが、古参のファンのみなさまは「エヴァだ…。」ってかんじで受け入れちゃうんですかね。まったく、酷い映画ですww
前作の「破」でシンジくんが綾波を初号機から救い出すシーンを見たときは、ものすごい「壁をぶち破った感」があって、「ああ、15年かかってついにシンジ君と監督とファンはこの壁を越えられたんだ!」って感動していたんですが、今作ではいきなりどん底に叩き落されて酷かったですね…。シンジ君を取り巻く疎外感ありまくりの状況がハンパない。いつにも増して無理ゲーすぎる!
そして、疑問を解決してくれるもんだと期待して見にいったら、解決どころかさらに謎が増えちゃう伏線の多さ。
・なんで初号機は宇宙空間に14年も放置されてたの?
・カヲルくんはなんで首輪はずせたのに自分につけたの?
・サードインパクト起きかけて、世界ぼろぼろなのに、今さら何を守るの?
・トウジのワイシャツはなに?
・結局「Q」ってなに?
・カシウスの槍とは??(歴史上ではカエサルを殺した人がカシウス)
ストレス解消されねぇぇぇぇ!
考察スレ読んでたら、こんな考察があってへぇーって思ったので紹介。
67 名無しが氏んでも代わりはいるもの 2012/11/18(日) 00:34:26.67 ID:7LYdNgZE
まず旧劇場版はまったく関係ない。
前作の「破」でレイとシンジは融合してサードインパクトを起こしたが、
カヲルのMark6がカシウスの槍でサードインパクトを途中で止めたため、ニアサードになった。
しかしその影響で人類が「進化」して次々と巨人化してエヴァンゲリオンになっていった。
これは「序」でエヴァのことを「人造人間」と呼称していることからもわかるように、
エヴァンゲリオン、つまり巨人こそが進化する人類の姿を先取りしたものであるため。
進化の末にもとの姿に退化するのもままある話で、
だからこそ人類補完計画とはまさに世界の進化についていけない人類を強制進化させる計画だった。
その結果、ニアサードなので強制進化した人類と進化しなかった人類との間で、
今回の「Q」の描写にあるように、戦車とエヴァとが入り乱れて戦う世界になった。
これは「Q」の描写でマンションの部屋の中からエヴァの手が生えていたりする描写が一瞬だけ出たことからもわかる(カヲルがシンジに見せた世界)。
強制的に進化した人類は始祖のもとへ殺到していき、融合することで最終段階に至ろうという一種の本能がある。
卵子に精子が群がるようなもので、それが「Q」でセントラルドグマの地下にある始祖にエヴァっぽいものが大量に押しかけた形跡。
融合すると「インフィニティ」、つまり最終進化形態となって永遠の存在になる。
これは「始まり」である始祖、進化の終着地点である「終わり」である人類補完計画後の人類とが融合することで「始まりと終わりが同じ」、つまり「無限」「永遠」になるから「インフィニティ」。
だから「Q」でカヲルが「ああ、気にすることはない、インフィニティのなり損ないだよ」と言ったのはそのため。
誰もインフィニティになれなかったのは、自律行動、つまり「使徒」と化したMark6がカシウスの槍を始祖に刺したため。
始祖には既にロンギヌスの槍が刺さっているので、これで2種類の槍によって完全に封印され、「結界」が発生して人類からエヴァもどきに進化したモノは全滅。
インフィニティが誕生することは人類補完計画の完遂を意味するが、それはゼーレのシナリオであって、ゲンドウたちネルフのシナリオではない。
次回作の予告編に出てきたタイトル。
ぱっとみて気がつくのは次の3つでしょうか。
・「新劇場版」から「シン」になってる
・「ヱヴァンゲリヲン」から「エヴァンゲリオン」になってる
・音楽のリピート記号がついている
リピート記号は楽譜につける記号で、繰り返しを意味します。1回だけ繰り返して2回目で終わるのですが、そこまでの意味が含まれているかは不明。繰り返しと聴いて真っ先に思い出すのは、庵野監督が2006年に発表した所信表明での言葉。
「エヴァ」はくり返しの物語です。
主人公が何度も同じ目に遭いながら、ひたすら立ち上がっていく話です。
わずかでも前に進もうとする、意思の話です。
曖昧な孤独に耐え他者に触れるのが怖くても一緒にいたいと思う、覚悟の話です。
同じ物語からまた違うカタチへ変化していく4つの作品を、楽しんでいただければ幸いです。
ということで、第二拾伍話、第二拾六話、第25話、第26話、新劇場版と、パラレルワールド的なシナリオがたくさんあるエヴァは全体がループしているのかもしれませんね。2ちゃんねるの考察スレには次のような指摘があって興味深いです。
Q:パンフレット予告の『||』ってなに?
楽譜で用いられる演算子の一種で終止線を表す
備考1:『:』は他のタイトルにもつけられている
備考2:『:||』は反復記号を表す
リピート記号ではなく、「コロン」と「終止線」とに分解して解釈することもできるというもの。終止線だった場合は繰り返しが無くそこで終わりになります。 現段階ではどちらの解釈も許容できるようになっているのか、はたまた、そこに物語の構造に関する大きな仕掛けがあるのか…?
とにかく、この映画は単体ではまったく評価ができず、次の作品を見てから出ないとなんとも言えない状態になっています…。早くエヴァの呪縛から僕らを解き放ってほしい!そして、「Q」はもう一回くらいは見にいきたい。酷い映画だけど、好きではある。