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FF25周年記念コンサート「Distant Worlds」最終日に行ってきました!レポート

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12月31日に開催されたオーケストラコンサート「FINAL FANTASY 25th Anniversary Distant Worlds music from FINAL FANTASY THE CELEBRATION」に行ってきました! その感想レポートです。FFの公式オーケストラコンサートは2002年の20020220からずっと参加していますが、今回は5000人でハッピーバースデイの合唱をしたり、過去最高に客席が盛り上がったのではないでしょうか!  ファミ通など各メディアは公演初日のレポートばかりで最終日のレポートは無いようです。>>続き
過去:20020220 music from FINALFANTASY
過去:TOUR de JAPON music from FINAL FANTASY
過去:VOICES music from FINAL FANTASY
過去:Distant Worlds music from FINAL FANTASY RETURNING HOME


やってきました東京国際フォーラム。


開場の30分以上前にもかからわず、すでにホールの入り口には行列ができています!指定席なのに…。

開場前でもパンフレットなどのグッズの先行販売があったり、レストランで特別メニューの提供があったりしたみたいです。

会場内に入ると、ロビーにFF展の展示がありました!
参考:FF展のレポート

様々なイベントで展示されているガブラスの鎧(FF12)


FF7のバスターソード


さらに6階には歴代FFの開発資料が展示されていて、黒山の人だかりになっていました!こちらは撮影禁止でしたが、みな25周年記念アルティマニアに掲載されています。

さて、いよいよ演奏開始となるわけですが、今回の演奏はDistant Worldsではおなじみの方々によって演奏されます。

指揮:アーニー・ロス
オーケストラ:神奈川フィルハーモニー管弦楽団
ヴォーカル:クリスタル・ケイ/スーザン・キャロウェイ
メゾソプラノ:太田悦世
テノール:渡邉澄晃
バスバリトン:押見春喜
ナレーター:郡正夫
コーラス:Real Singers of Tokyo(RST)

神奈川フィルは2010年に開催された「Distant Worlds music from FINAL FANTASY RETURNING HOME」で東京国際フォーラムで演奏している方々です。

公式Twitterによると、楽団員にもFF好き・ゲーム好きな方々が多いみたいでです!やっぱりFFが好きな方々に演奏してもらえると嬉しいものです。演奏にも熱が入るでしょうし。

さて、今回演奏された曲目は次のとおり。

<第一部>
FINAL FANTASY I~IIIメドレー(『FFI~III』)
ゴルベーザ四天王とのバトル(『FFIV』)
ファイナルファンタジーV メインテーマ(『FFV』)
迷いの森(『FFVI』)
片翼の天使(『FFVII』)
Don’t be Afraid(『FFVIII』)
独りじゃない(『FFIX』)
ザナルカンドにて(『FFX』)
チョコボメドレー2012

<第二部>
Procession of Heroes ~ Vana’diel March Medley(『FFXI』)
東ダルマスカ砂漠(『FFXII』)
閃光(『FFXIII』)
Answers(『FFXIV』)
愛のテーマ(『FFIV』)
Eyes On Me(『FFVIII』)
オペラ マリアとドラクゥ(完全版)(『FFVI』)

<アンコール>
バトル&勝利のファンファーレ メドレー(『FF』シリーズ)
ハッピーバースデートゥーユー
ファイナルファンタジー(『FF』シリーズ)

これまでのコンサートで一度も演奏されたことのない曲がたくさん入っています! 大半の曲はコンサート初日(12月26日)に発売されたブルーレイディスク「ファイナルファンタジー オーケストラアルバム」に入っています。

コンサートがはじまる前に、植松さんからご挨拶。オーケストラの演奏会だけど拍手したり「ひゅーひゅー」言って盛り上がってくださいとのこと。それでは、遠慮なく!! この言葉のおかげで、1曲が終わるたびに拍手喝采&ひゅーひゅー声が聞こえる異常な盛り上がりとなりました!おおみそかですしね!!

それでは、演奏をご紹介していきます。


FINAL FANTASY I~IIIメドレー2012(『FFI~III』)

「プレリュード」のハープソロでコンサートが幕開けとなりました。神奈フィルのハープ奏者の方はFF好きだそうですから、気合入ったでしょうねぇー!オーケストラのバックにある巨大スクリーンには音楽にぴったり同期してゲーム画面&天野さんの絵が映し出されます。メドレーの中身はこんなかんじ。
 ・プレリュード
 ・FF1メインテーマ
 ・マトーヤの洞窟
 ・水の巫女エリア
 ・チョコボ
 ・反乱軍のテーマ
水の巫女エリアではDS版FF3用の編曲が組み込まれていて、DS版の美しい3DCGの映像が流れました。FF2の反乱軍のテーマは「勇敢だけど切ない」ところがたまらなく好きだー!

ゴルベーザ四天王とのバトル
歴代FFの中でも特にかっこいいバトル曲でファンも多いのですが、初めてオーケストラにアレンジされました!アーニー・ロス氏が曲目を紹介すると会場内ではざわつきがw
イントロ部分はオリジナル版の雰囲気をそのままに、より豪華に激しくした編曲でしたが、曲が展開していくと独自アレンジに!急に静かになった…と思ったら激しくなったり。オリジナル版よりも「静と動」を誇張してオーケストラのダイナミックレンジの高さをフル活用した曲になっていました。サビ部分のストリングスが美しすぎて「バトルなのに美しい」FF4の魅力が存分に引き出されていました。
⇒この曲は25周年記念ブルーレイディスクに入っています

ファイナルファンタジーV メインテーマ
FF5タイトル画面で流れる超さわやかな曲。チョコボに乗ったバッツが草原を駆け抜ける映像とぴったりの「疾走感」がとても大事なポイントですが、オーケストラアレンジされて新しいモチーフが加わったりしてもそこは失われずに、元気よく快走していました!
⇒この曲は25周年記念ブルーレイディスクに入っています

迷いの森
コンサートがこの辺に進んでくると「あ、各タイトルから1曲ずつ選んでいるのか!」と気づくのですが、FF6からなぜこの選曲なのか!?マイナーですよ!
しかし、あらためて聴いてみると、この曲、めちゃくちゃ綺麗な旋律ですよ!ゲーム画面の霧に包まれた森の沼が鏡のように森を映し出していてドット絵と思えぬ美しさ。不気味不気味なAメロからBメロの長調になったあたりの安心感は格別です。ストリングスをぶるぶる震わせて不気味さを演出したり、オーケストラの表現力を堪能できるコンサートの中でいいアクセントになっている選曲だと思いました。
⇒この曲は25周年記念ブルーレイディスクに入っています

片翼の天使
アーニー・ロス氏は次の曲を紹介するトークで、曲名を出さずにみなに歌えと言うのです。「ただセフィロスと言うだけでよい」と! このときの会場のざわつきっぷりww。
完全にコンサートの定番曲となってしまった「片翼の天使」だけど、指揮者からみんなで歌おう!と誘いがあったのは初めてではないでしょうかw。みんなが歌ってたかどうかはわかりませんw。
⇒この曲はFF7リユニオントラックスに入っています。

Don’t be Afraid
FF8のザコバトルの曲。前回のDistant Worldsとまったくおなじで、スクリーンにはPSのゲーム画面(ドールの電波塔に行く前のイベントシーンが)が流れて、敵エンカウントと同時に演奏開始。まるでゲームの進行に合わせてオーケストラが演奏しているかのような演出になっていました。ゼルとの会話が面白く、会場からは笑いがww!
⇒この曲はFF8アレンジアルバムに入っています。

独りじゃない
ここで泣かせに来たか……ッ!ジタンが独りで戦っているところに、仲間が現れてくるときの曲ですが、画面にはむしろビビとの想い出が中心に映し出されました。ただでさえアツく感動的なメロディをトランペットが歌い上げたあたりで目頭がアツくなり、そのあとの盛り上がりで涙腺が決壊。ビビー!!!! 

ザナルカンドにて
FF10デモの曲。「最後かもしれないだろ」とティーダの言葉が浮かびますね。原曲はピアノ曲ですので、その雰囲気を引き継いで最初はピアノがメロディをかなでます。そのあと、木管⇒弦楽器と展開して厚みがまして行きます。 画面にはキーリカでユウナが異界送りををするシーンが…! 愛する家族を失って泣き崩れるキーリカの人々と、オーケストラの演奏が重なってこちらも泣き崩れそうに…!!

チョコボメドレー2012
2曲続けて悲しい曲が続いたあと、第一部のシメはチョコボです!メドレーの中身は次のとおり。
・Choc-a-bye Baby(FF11)
 チョコボ育成の曲。赤ちゃんチョコボがかわいすぎる!!
・マンボdeチョコボ(FF5)
 マンボですから、原曲では時折「ウーッ!!」という掛け声がかかります。これを合唱団のみなさんが本気で「ハッ!!」とやってて会場は大爆笑! しかも、「ハッ!!」の瞬間だけ、スクリーンにFF13のチョコボが「ハッ!」っと口を開けるシーンがカットイン。ムービーやりすぎwww
・パルスdeチョコボ(FF13)
 金管楽器が派手なジャズアレンジのチョコボ! 合唱団のみなさんも「C・H・O・C・O・B・O!!」と歌ったりしてカオスなアレンジになっていました。画面も一文字ずつ「C」「H」とか出るし。合唱団のみなさんは、腕を振り上げるし!!前回のDistan Worldsでもだいぶ笑いをとってましたけど、調子に乗ってさらに磨きがかかっていました。

ここで第一部が終了して休憩です。

休憩のあとは第二部が開始!

Procession of Heroes ~ Vana’diel March Medley
FF11歴代タイトル画面のメドレー。メドレーの中身は次のとおりでした。
 ・Vana’diel March
 ・Unity (プロマシアの呪縛の曲)
 ・Vana’diel March #4 (アトルガンの秘宝の曲)
 ・Wings of the Goddess (アルタナの神兵の曲)

東ダルマスカ砂漠(『FFXII』)
「砂漠」なのにやたらと雄大で豪華でかわいくて優雅でユーモラスで、いろんな表情があって、FF12を総括しているかのような曲です。スクリーンには終始FF12の美しすぎるムービーが流れていて、FF12のプロモーションムービーを見ているかのようでした。オーケストラアレンジととても相性がよかったです。

閃光
FF13の通常バトル曲。前回のDistant Worldsに続いての演奏です。原曲はバイオリンソロがかっこいい曲ですが、その雰囲気そのまま!やっぱりオーケストラでの演奏はいいです!個人的にはもうちょっとテンポが速いほうが好みです。

Answers
ここで、ヴォーカルのスーザン・キャロウェイさんが登場!FF14メインテーマであるこの曲を歌いました。ロンドン公演と違って、画面には2012年11月にグランドフィナーレを向かえたFF14のムービー「時代の終焉」が流れました。スーザン・キャロウェイさんの声量が凄すぎました!!この曲は音が途切れるところで拍手が起きてしまいやすいんですが、そんなこともなく。みなさんご存知のようですw

愛のテーマ
小学校の音楽の教科書にも掲載されている名曲中の名曲!聴き慣れたアレンジで、心地よく聴くことができました。素晴らしい。スクリーンに流れるDS版の8頭身セシル&ローザ&カインを見ながらこの曲を聴いていると、リアル頭身リメイクもアリかもなんて思っちゃいました。

Eyes On Me
正確にはオリジナルサントラ版の「Eyes On Me」ではなく、もともとオーケストラの曲である「Ending Theme」から前半部分の抜粋となっていました。オリジナル版でヴォーカルだったフェイ・ウォンさんに代わって、新しくクリスタル・ケイさんが歌いましたが、これが思いのほかいい!! フェイ・ウォンさんに無理に似せているってことはなく。スクリーンでは一番盛り上がる2週目のサビ部分にFF8のエンディングの名シーンがタイミングぴったりに流れてきて、そこで泣きました。マイクがハウリングしてしまったのが本当に残念でしたが、演奏・歌・演出がバチっと合った本当に素晴らしい時間でした。

オペラ マリアとドラクゥ(完全版)
FF6のゲーム内で上演されるオペラは、オペラ単体としてはラストシーンまでしっかり描かれていないので、シーンを補間して「完全版」としたのがこの曲。スクリーンにはスーパーファミコンのオペラのシーンが時折流れますが、基本的には何も流れず黒いまま。演奏やソリストの方々の歌に集中できてよかったです。ちなみに、メゾソプラノの太田悦世さんと、テノールの渡邉澄晃さんは2004年の「TOUR de JAPON music from FINAL FANTASY」からこのオペラをやっておられるので、もう8年にもなります。
⇒この曲は25周年記念ブルーレイディスクに入っています

演奏終了後は、鳴り止まない拍手!!前のほうから次々と人が立っていきました!!指揮のアーニー・ロス氏が一度退場した後に、植松さんが登場!!

ハッピーバースデーの歌
植松さんからここでみんなで「ハッピーバースデーの歌」を歌おうと提案が!オーケストラが伴奏をつけてくれて、会場の全員でファイナルファンタジー25歳の誕生日を祝う「ハッピーバースデートゥーユー」と大合唱に。演奏終了後はオーケストラが「勝利のファンファーレ」までつけてくれる粋な計らいw。お祝いムードに包まれて、会場の盛り上がりは最高潮に達しました!

バトル&勝利のファンファーレ メドレー(『FF』シリーズ)
アンコールはバトルメドレー!!
 ・ビッグブリッヂの死闘(FF5)
 ・シーモアバトル(FF10)
 ・闘う者達(FF7)
ビッグブリッヂは前回のDistant Worldsで初出だったのですが、今回もノリノリでございました。スクリーンにはビッグブリッヂで奴と出会ってからの一連のイベントが表示されて笑いを誘います。
シーモアバトルはあのうるさくて中国っぽい楽器が鳴ってませんでしたが、十分に変態的でした!!そして最後にはFF7の通常バトル曲。グイグイ引っ張る曲調にあわせるようにテンションも上がります!

ファイナルファンタジー
最後はやはりこの曲です。アーニー・ロス氏がタクトを振って流れる最初のワンフレーズが流れた瞬間、全身にゾワゾワゾワっと、鳥肌が立ちました…!!この曲の出だしが大好きすぎる。そして、スクリーンにはこのコンサートのスタッフロールが流れます。スタッフロールで曲がファイナルファンタジーなんて、反則技の組み合わせですよ!!泣くぞ すぐ泣くぞ 絶対泣くぞ ほら泣くぞ!! 25年間・14作品それぞれにこのスタッフロールがあり、たくさんの方が開発に携わり、たくさんの方がプレイして泣いたり笑ったりしてきたんだと思うと、感動せずにはいられませんでした。

「ファイナルファンタジー」の演奏が終わると、客席は地鳴りかと思うくらいに盛大な拍手に包まれ、ものすごい勢いでみんなが立ち上がっていきます!パッと見で9割以上の方がスタンディングオベーションをしていました!アーニー・ロス氏が何度か退場し、客席が明るくなって通常照明になっても拍手が続き、コンマスの方が退場しても鳴り止まず、神奈川フィルの最後の方が退場するまで拍手が鳴っていました!!これは2006年のVOICESを超える過去最高の盛り上がりだったのではないでしょうか。

今回素晴らしい演奏をしていただいた神奈川フィルハーモニー管弦楽団は資金難による債務超過に陥っており、個人・法人を問わずに支援を募っているそうです。募金のサイトを紹介させていただきます。⇒神奈川フィルハーモニー管弦楽団公式サイト

ということで、FF25周年記念イベントの最後を飾るにふさわしい超盛り上がったコンサートとなりました!とにかく、海外のコンサートに負けないくらいお客さんが積極的で、会場の一体感をすごく感じることが出来ました。25周年の最後を盛り上げようという意識がみんなの中にあったのかもしれません。FFへの愛に溢れていましたね…!!アーニー・ロス氏も言っていましたが、FF30周年をまたみんなでお祝いできるといいですね!

会場には何台もカメラが入っていましたから、どのうちブルーレイやDVDが発売されるでしょうね。そちらも楽しみに待ちたいと思います。

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