任天堂の岩田社長自ら統計データを見せてくれたりしているインタビュー記事が日経電子版に掲載されています。アイテム課金のソーシャルゲームが莫大な利益を上げてこの世の春を謳歌しているこのご時勢にあって、11月に発売された3DS「とびだせ どうぶつの森」は19歳から24歳の女性にウケて200万本超えて今なお人気。その要因について次のように語っています。
例えばお客さん自身が絵を描いて面白いデザインの家具を作れるみたいなことをいろんなところに反映できるようにした結果、我々が用意した仕組みと、お客さんが発揮したクリエイティビティーのかけ算になって、すごく面白いものになった。それを広めてくれたのは、ソーシャルメディアであり、スマホなんです。今回、どうぶつの森を大人の女性に売ってくれたのは、間違いなくスマホなんですよ
携帯用ゲーム機のライバルであるはずのスマートフォンのおかげで面白さが広まったとのこと。
開発メンバーのみんなは、ソフトを何個売るかなんて誰も考えてない。遊んだ人に今度こそ満足したっていわせてみせるという執念と、自分たちも大好きなゲームをもっとよくしたいという純粋な思いで作ったんです。
我々は、お客さまが(任天堂や同社のゲームに)どれだけ敬意を持ち続けていただけるかで、長期的な関係が築けるかどうかが決まると思っているんですね。私は、そっち(射幸心をあおる手法)にいかなくても、ゲームビジネスの健全性を維持してみせると思ってやっています。それを世に示した1つの例が、どうぶつの森ですね
人の心に漬け込んでガチャなどでお金を巻き上げるソーシャルゲームに対して、一線を引く姿勢は今後も維持して行くようです。これは、ソーシャルゲームなのかそうでないのかといったゲームの「システム」の話ではなくて、ゲーム作りに対する「姿勢」の話なんだと感じました。岩田社長の姿勢はいつもブレていなくて好感が持てます。(日経新聞)
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