(写真=渋谷駅に設置される予定のセーブポイント)
東急電鉄と東京メトロは1日、渋谷駅構内にセーブポイントを設置することを決めた。東急東横線の渋谷駅が3月16日に地上から地下5階に移転して東京メトロ副都心線との相互直通運転が始まったが、利用者からは駅の難易度が上がりすぎだとの声が広がっていた。>>続き
「エレベーターで何階に上がればいいのよ!」記者が訪れた時にはパーティでリーダを務める若い女性が警備員に詰め寄っていた。「以前はここにエスカレーターがあったのに…。やくそうも使い果たしてしまった。セーブポイントがあれば…。」東京都世田谷区から埼玉県内へ夫婦で墓参りに向かっていた77歳の女性は疲れた表情で話す。
東急電鉄は警備員を増員したり、臨時のどうぐ屋でやくそうを販売するなどして対応にあたっているが混乱はおさまっていない。
東急電鉄によると、東横線・副都心線のホームからJR線の改札口までは、高低差が40~50メートルあり、エスカレーターやエレベーターを乗り継がなければならない。うまく乗り継ぐことができずに全滅してしまうパーティも多いという。
渋谷駅を題材にした攻略本「アルティマニア」を著したスタジオベントスタッフの調査によると、これまで東の新宿駅・西の梅田駅を頂点として駅の難易度は調整されてきたが、今回の移転で渋谷の難易度は急激に上がっているという。「利用者のレベルが上がっていないのに、駅だけが強くなってしまった状態。非課金ユーザにとって攻略はかなり難しくなった。課金ユーザの優遇が行きすぎている」と厳しい見解を示した。
(図=渋谷駅の攻略本”アルティマニア”)
東京都ではこうした利用者からの声を受けて、東急電鉄にセーブポイントの設置を提案。東急はこれに応える形で設置を決めた。セーブポイントがあればもし全滅してもそこからやり直すことができる。セーブポイントの近くには宿屋も設置し、回復できるようにする。
セーブポイントと宿屋の設置工事には数週間かかる見込みで、東急電鉄では「それまではしっかり装備品を整えてから利用してほしい」としている。スタジオベントスタッフは「初心者は品川駅や横浜駅などでレベル上げをしてからがよい。急ぎで渋谷駅に行くのであれば、ハローワークやルイーダの酒場で仲間を見つけてから。」と攻略のコツを教えてくれた。