FFをテーマにしたアマチュアのエレクトーン演奏楽団「THE MUSIC MAGES」のコンサートが開催されましたので行ってきましたよ! 前回までのコンサートは渋谷のYAMAHAエレクトーンシティだったのですが、お客さんが殺到したために今回は900名入るエポックなかはらホールに場所を移しての開催となりました。「ラスボス祭り」と銘打って、歴代タイトルのラスボス曲ばかりを演奏する無茶な企画で、最終的に観客は全滅しました!(ぇ >>続き
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開場時間より前に武蔵中原駅に着いたのですが、ホールから駅までのびる長い長い行列ができていました!みんな気合入りまくりです! これだけの人がいれば、ラスボスばかりでも勝てる…!!
演奏曲は次のとおりです。
【第1部】~ラスボス祭 vol.1~
・潮風の集う街~リムサ・ロミンサのテーマ~(FF14)
・Awakening(FF11)
・決戦(FF10)
・最後の闘い(FF9)
・The Extreme(FF8)
・再臨:片翼の天使(FF7)【第2部】~隠れ名曲祭という名の地味メドレー祭~
・FF3メドレー
(ジンの呪い、小人の村トーザス、古代人の村)
・FF5メドレー
(呪いの地、古代図書館、ムジカ・マキーナ)
・FF9メドレー
(月なきみそらの道化師たち、モーグリのテーマ、振りカエルと奴がいる)
・FF6メドレー
(魔列車~スラム・シャッフル~ジョニー・C・バッド)【第3部】~ラスボス祭り vol.2~
・妖星乱舞(FF6)
・光を求めて~最後の戦い(FF5)
・巨人のダンジョン~最後の闘い(FF4)
・闇のクリスタル~最後の死闘(FF3)
・戦闘シーン2(FF2)
・カオス神殿~ラストバトル(FF1)
FF1~11のラスボス曲を全曲演奏ですよ!わかっていたこととは言え、あらためて見るとアホすぎるプログラムだ…w。超大曲の「妖星乱舞」もちゃんと含まれてますね!
■潮風の集う街~リムサ・ロミンサのテーマ~(FF14)
今は亡き「旧FF14」のリムサの曲です。新生FF14ではソケン氏によるこんな美しい曲になってますが、旧FF14のリムサもめっちゃさわやかで綺麗な曲です!しかし、MCの方いわく、さわやかな曲はこれで終わり。 以降は激しいバトル曲になっていきます。
■The Extreme(FF8)
FF伝統の「でででででででー!」からはじまるFF8のアルティミシア戦の曲。なんと今回はソプラノ・アルト・テナー・バスの四声合唱を独自につけた豪華版。アマチュア合唱団のChor Crystal Manaさんから3名を迎えての構成でした。途中でFF8のオープニング曲「Liberi fatali」のフレーズが重なってきたり、かなり凝った編曲になっていました! 激しいドラム&ベースの上に、うなるような声でメロディを奏でる四声合唱は迫力満点! もともと、ピアノとストリングスが超かっこいい曲ではありますが、その持ち味を生かしながら、ラスボスの狂気みたいなものが感じられました。
■再臨:片翼の天使(FF7)
FF7版「片翼の天使」で始まって、途中でFF7ACの「再臨:片翼の天使」になる編曲。FF8から引き続いて四声合唱つきの構成でした!豪華ー!やはり片翼の天使は「セフィロス!」の声がないと。 楽器の演奏者はたった3人しかいないのに、オーケストラ版の「片翼の天使」が見事に再現されていました。「再臨」パートからはエレキギターが登場して一気にロック調へと展開。盛り上がりまくりました!
■FF5メドレー
個人的に今日一番好きだったのはこれでした!「地味メドレー」と題して、普段コンサートで演奏されることが無い、地味な曲3曲をメドレーにしたもの。船が難破して流れ着いた場所、船の墓場で流れてくるのが「呪いの地」です。薄暗い画面で出てくる敵がゾンビばっかりなので子ども心に怖かった記憶が。一定間隔で響くピアノのドーンという低音、打楽器のダッダ、ダッダというリズムに乗せてトランペットの音色が響き渡っていました。なんでこの曲を取り上げたんでしょうかww 完成度は高かったですw
続いて「古代図書館」! 魔物がはびこる薄暗い古代の図書館に潜り込むときの音楽なわけですが、怪しい雰囲気がとてもよく出ていました!日本の幽霊が出るときに使われるような笛の音がディレイで聞こえてきたり、楽器のチョイスと演出が面白かったです。もともとギロみたいな変な音がしてる曲ですけど、あえて違う楽器と違う演出で同じ雰囲気を目指した、みたいな! サビ部分で急激にかっこよくなるメロディにあわせて、ストリングスが登場して解放のカタルシスを味わいました。 最後に、変な音の権化「ムジカ・マキーナ」! ラテン語で「機械の音楽」をあらわすこの曲は、失われた古代技術のエンジンだがモーターだかの音が常に鳴っていて「シュコーシュコー」しているのですが、それをエレクトーンでも再現!ビヨンビヨンとピッチが上下するし、なんだかよくわからない音がたくさん鳴っていましたw(ぇ FF5のアレンジアルバム「Dear Firends」の編曲で追加されているフレーズ、美しくピアノで奏でられるところ、大好きです。そんなマイナーなところまでばっちり演奏してくれて言うことないっス!
■巨人のダンジョン~最後の闘い(FF4)
めっちゃかっこよくてファンも多い曲「巨人のダンジョン」。 FF4のサンプリング音源はトランペットの音がきらびやかで綺麗なのですが、この演奏でもベース音にトランペットソロがばっちり決まってました。ラストバトルに挑むテンション上がります。ピアノの
テンションが上がったところで、「いいですとも!」をすっ飛ばして、「最後の闘い」へ! TMMさんの独自アレンジでは原曲には無かったピアノが追加されていて、これがまたかっこいい! ベースから高音域のアクセントまで気持ちよく鳴っていました。 途中にはTMMさんオリジナルの間奏としてゴルベーザ四天王バトルのモチーフが組み入れられていました。これはアリです!
FF11~FF1までのラスボス曲を演奏しきった後、鳴りやまない拍手の中で代表の堀越美沙さんが登場。大きなホールになってお財布事情が厳しくなったことなど苦労話が語られました。このコンサート無料ですからね…!お金とってもいい気がします。マジで…。そして、ゲストとしてFF11の作曲者である元スクエニの谷岡久美さんが登場!作曲当時はラスボスとして君臨していた闇王ですが、FF11が好評でその後たくさんの追加シナリオが配信されたため、今は「カニより弱い闇王」とか揶揄されているエピソードなどが語られましたw。
トークのあとにお約束のアンコールとして流れたのはこの曲!
アンコール
・シーモアバトル(FF10)
・全滅曲メドレー
(FF11、FF10、FF9、FF8、FF7、FF6、FF5、FF4、FF3、FF2、FF1)
曲目紹介されずに流れてきたのは、まさかの全滅曲のメドレー! ラスボス祭りのしめくくり、900人の観客は全滅しました…!
いやあ、今回も素晴らしいコンサートでした!! 曲だけではなくてスクリーンの演出も細部まで凝っていて、ゲーム中の名ゼリフなどをいいタイミングで映し出して、ゲーム中のシーンが思い出しやすいようになっていました。権利の関係上ゲーム画面が使えないながらも、ゲーム中に泣いたこと、笑ったこと、怒ったことを観客のみんなと共有しようという熱い想いを感じました! 本家FFのコンサートでは決してできないような「ウボァー」を4回も出す強調した演出なんかは、逆にアマチュアのノリのよさなのかもしれませんw。
熱い想いといえば、パンフレットもスゴイです。一曲一曲にこだわりのコメントが書かれていて文字がびっしり!エレクトーンの楽器説明まで書いてありました。
エレクトーンという楽器は事前に譜面を打ち込んでおけば自動で演奏する機能も備わっていますけど、THE MUSIC MAGESさんは打ち込みはドラムだけ。あとはみんな手で演奏しているそうですよ! それで、記憶の中で美化されたFFの音楽をここまで演奏してしまうのは本当にすごいと思います。また、音数が少ないファミコンやスーパーファミコンの曲を元の雰囲気を壊さずに編曲するのも、曲に対する愛あればこそなのではないでしょうか。
FFが大好きな900人と挑んだラストバトル、負けはしましたが楽しい体験でした!
THE MUSIC MAGESさんの今後のコンサートの予定は未定ですが、今後も活動を続けていくとのことです。次回コンサートの情報が入りましたら、このサイトでもご紹介していきます!
関連:THE MUSIC MAGES公式サイト
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