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消費増税で「やくそう」が10ゴールドへ値上げ 冒険者悲鳴、教会にんまり

やくそう
 1日からの消費税増税で「やくそう」の価格が10ゴールドへ値上がりする。「政府は派遣冒険者の苦しい生活がわかってない」「増税はぜいたく品だけにすべき」町を行く冒険者たちからは増税を非難する声が相次いだ。町のどうぐ屋では増税前に買いだめしておこうと、やくそうが品薄の状態が続いている。>>続き


(写真=駆け込み需要でやくそうが消えたどうぐ屋)
本紙が全国の冒険者1000人を対象に行った調査では、65%の冒険者が「今より冒険が苦しくなる」と答えた。特に、レベル1~レベル5の冒険者では9割以上にのぼる。六本木のハローワークで長年にわたって冒険者のあっせんを行ってきたルイーダさんは「低レベルの冒険者は回復手段がやくそうしかない上、収入も低い」と増税の影響を危惧する。

 一方でこれを機に特需を見込む業界がある。教会だ。
 教会では、冒険者が亡くなった場合に100ゴールド程度で生き返らせるサービスを独占的に行っている。全滅した場合は全資産の半分を差し押さえた上でパーティ全員を生き返らせる救済プランもある。やくそうの価格が上がり、死亡者が増えた結果として、教会の利用者が増えるのではないかとの見方が有力だ。

 教会の利用者は若者の勇者離れの影響を受け、バブル全盛期の1989年をピークに減少傾向が続いてきた。しかし「今年度は15%の売り上げ増加を見込む(教会関係者)」と期待に沸く。教会では、全滅するパーティの多い新宿駅や渋谷駅の周辺に新たに8店舗を出店する計画で、さらなる上積みを目指す構えだ。

■宿屋も…

(写真=外資系高級宿屋セントレジス)
 HP回復手段のひとつである宿屋も需要が急増すると予想される。この需要を取り込もうと、都内では外資系の高級宿屋の動きが活発だ。6月に開業する虎の門ヒルズにはハイアット系列の「アンダーズ(Andaz)東京」が日本初進出となる。ウェスティンやシェラトンなどのブランドを持つスターウッド宿屋は、「セントレジス、あるいはWの東京進出に向けた交渉がかなり煮詰まっている」と明かす。迎え撃つ国内勢も帝国宿屋、宿屋ニューオータニ、宿屋オークラ、の御三家が相次いで客室をリニューアルするなど対抗する構えを見せている。

■町の人は
 では、冒険者を支える町の人たちはどう考えているのか。新宿の町人に話を聞いたが、「武器や防具はちゃんと装備しないと意味がないよ」「ようこそ新宿の町へ」と冷静な反応だった。

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