その筋では有名なテクニカルライターの西川氏によるSIGGRAPH講演のレポート記事が4Gamerに掲載されていますのでご紹介。講演のタイトルは「Visual Effects of Final Fantasy XV:Concept,Environment and Implementation」ということで、魔法などのエフェクトについて論じています。物理ベースレンダリングでリアリティを追求したり、大量のエフェクトを大人数で作成しても品質がバラつかないようにツール化したり、職人が手書きでエフェクトを描くのではなくソフトが自動描画するプロシージャルテクスチャを採用したり、様々な技術が語られています。
FFXVの開発チームには,VFXアーティストが何人もいるので,ゼロから各アーティストにビジュアルエフェクト作りを任せてしまうと,各人で流儀が異なり,全体の統一性が取れなくなる可能性がある。そこで,まずは独自のノードベースVFX制作ツールを社内で開発して,ツールの仕組みを理解しているメンバーがプリセット(基本スタイル)となるVFXを制作したうえで,それをベースにして各VFXアーティストがノードを組み上げることで,エフェクトを作り上げていくという手順を徹底したのだそうだ。
AAAクラスのタイトルともなると、質と量の両方を求めないといけないので従来の職人による人海戦術では追いつかなくなってくるわけですね。 こうした「チーム」で勝つプロセスをいかにツールなどを使って「仕組み化」していくかが、世界の一流開発スタジオと戦って行く上で欠かせないポイントになってそうです。(4Gamer)