毎年夏に開催されているリトルジャックオーケストラの定期演奏会を観賞してきました!ゲーム音楽を中心に演奏しているアマチュアのオーケストラで、16年の歴史を持つ老舗の楽団です。今年はFF4のサウンドトラックをストーリーの流れに沿って全曲演奏するという企画で、FF4好きとしてはたまらないコンサートでした!>>続き
開催場所は横浜のみなとみらいホール。2000人収容の大きなコンサートホールです!
開場から開演までのまでの間には、ロビーでロビーコンサートが開かれました。
・「いつか帰るところ」「独りじゃない」(FF9)
・「ライブ・ア・ライブ」(ライブ・ア・ライブ)、「時の傷跡」(クロノ・クロス)
・クリスタルの洞窟、バトル1、勝利のファンファーレ、悠久の風、ネプト神殿、バトル2、レクイエム(FF3)
ロビーはたくさんの人が詰め掛けて盛り上がりました。時の傷跡のヴィオリンソロのアドリブ演奏が超かっこよかったのですが、、ハイライトはFF3メドレーで「チュウ! この宝石はだれにもわたさない」とセリフつきだったところ!しかも最後は勝利のファンファーレではなくレクイエムで終わるので、おおねずみに勝てなかったシナリオになっていました…。コンサート開始前から負けてる…。
っと、30分ほどのロビーコンサートを堪能したあとはいよいよホール内に入ります。
ホール内は撮影禁止だったので、公式サイトの写真を引用すると、ホールはこんなかんじです。
いつ見ても立派なパイプオルガン。これで「ゴルベーザ」が演奏されると思うと胸が高まります。
演奏曲目は次のとおり。はい、FF4全曲です。無茶しやがって…!スクエニ公式のコンサートや他のアマチュアのコンサートでFF4を全曲やったことは無いのではないでしょうか。人類史上、初めてオーケストラが演奏する曲もあったのではないでしょうか!?
<第一部>
1.プレリュード
2.赤い翼~バロン王国~愛のテーマ~オープニング
3.ファイナルファンタジーIV・メインテーマ~バトル1~勝利のファンファーレ
4.ダンジョン~バトル2~ボムの指輪~少女リディア
5.街のテーマ~ギルバートのリュート
6.ダムシアン城~ファブール国~疑惑のテーマ~黒い甲冑ゴルベーザ
7.ミシディア国~パロム・ポロムのテーマ
8.一方その頃~試練の山~月の民~赤い翼
9.バロン王国~ゾットの塔~ゴルベーザ四天王とのバトル
10.親方シド~脱出~哀しみのテーマ
11.トロイア国
12.チョコボ~デブチョコボ登場~サンバ・デ・チョコボ
13.飛空艇<第二部>
14.ドワーフの大地
15.キング・ジオットの城~踊る人形カルコブリーナ~黒い甲冑ゴルベーザ~ゴルベーザ四天王とのバトル
16.幻獣の街~バブイルの塔
17.長い道のり~魔導船
18.もう一つの月
19.月の民~赤い翼~巨人のダンジョン~オープニング~最後の闘い
20.月の民~エンディング・テーマ
プレリュード
ハープのソロから始まるFF伝統の楽曲。FF1から3まではただのアルペジオだけでしたが、FF4からはフルートによるメロディがついてより美しい曲に変わりました。コンサートでももちろんそこは再現されていて、「FF4がはじまる…!」と脳内ではタイトル画面から「ニューゲーム」を選択しました!
赤い翼~バロン王国~愛のテーマ~オープニング
オープニングの一連のシーケンスの曲をメドレーで。飛空艇団「赤い翼」のクリスタル略奪から物語の幕が上がるわけですが、いやもうかっこいいです!軍靴のような「バロン王国」のスネアドラム、ローザの優しさがにじみ出る「愛のテーマ」のフルート、そしてファイナルファンタジーのメインテーマである「オープニング」。FF4のオープニングの編曲はFF12でも採用されたように現在のスタンダードになっているわけですが、金管楽器が高らかに鳴ってめちゃくちゃテンションが上がりました!実に気持ちよさのツボを抑えたオーケストレーション。
バトル1
FF4の戦闘の曲はシリーズ屈指の美しさだと個人的に思ってるんですが、トランペットとストリングスかっこよかったです!
バトル2~ボムの指輪~少女リディア
ボムの指輪と暴走のところですけど、曲を演奏するだけでなくてゲーム中の効果音もしっかり再現していました!なので臨場感があって、プレイ経験者は脳内にあの悲劇が呼び起こされたのではないかと思います。
街のテーマ
基本的にリトルジャックオーケストラの独自編曲ってゲームの原曲重視になっていて、すごく心地よいんですけど、この街のテーマは神曲として名高い公式アレンジアルバム「ケルティックムーン」のアレンジが取り入れられていて、ちょっとニヤリとしてしまいました。
黒い甲冑ゴルベーザ
原曲がパイプオルガンのソロなので、開催場所にみなとみらいホールを選択した時点であのパイプオルガンで演奏するんだなとわくわくしていたんですが、文句なしに素晴らしかったです!ホールの照明をオーケストラ向けのものを含めてすべて落として、暗闇にパイプオルガンだけにスポットライトがあたる演出で、急に会場が暗くなって「ジャーーーン」と演奏がはじまるところはゾワゾワゾワっと悪寒がする感覚で、ゴルベーザの凄みがよく出ていました。
サンバ・デ・チョコボ
チョコボのテーマがいろんなジャンルの音楽にアレンジされるようになったのはFF4からで、アレンジ第一作は「サンバ」でした。ホイッスルやカウベルなどを持ち込んで、会場内はサンバカーニバルになったかのような雰囲気に!パーカッションの方々が楽器を演奏しながら歩き回っていて楽しい演出でした。
踊る人形カルコブリーナ~黒い甲冑ゴルベーザ
これこれ!滅多にコンサートで演奏されることがないレア曲。カルコブリーナの不気味なドット絵に怪しげなワルツ。原曲はパイプオルガンが「ぶんちゃっちゃ」とやっていましたけど、今回のアレンジではストリングスのピチカート奏法になっていました。戦闘中の効果音も鉄琴などで再現されていて、原作のイベントバトルの雰囲気がよく出ていました。
赤い翼~巨人のダンジョン~オープニング~最後の闘い
いよいよラストダンジョンですよ!!!!観客もここで気合を入れなおした人が多いんじゃないかと思いますが、この選曲が超アツいですよね!!!コンサート中2回目となる「オープニング」はめちゃめちゃ美しいアレンジで、高音のバイオリンの対位法っぽいメロディラインがグッときました!これもう一度聴きたい…!!
最後の闘いはパイプオルガンも加勢しだして、すさまじい「ビッグバーン」っぷりに「いいですとも!」どころではなく、観客は死にそうになっていました…。
月の民~エンディング・テーマ
死闘をくぐり抜けた末のエンディング。「愛のテーマ」が流れる瞬間の入り方が最高でした!志村さん、けっこうタメた上で満を持してストリングスがバーンと!そこから連なる「ファイナルファンタジー」は少しのバイオリンで素朴にはじまり、だんだんと盛り上がっていってやがて大団円へと至ります!
アンコール
・チョコボメドレー
サンバ・デ・チョコボ(FF4)
マンボ de チョコボ(FF5)
テクノ de チョコボ(FF6)
・ラスボスメドレー
・生命の戦い(FF4 The After)
・世界変革の時(クロノ・トリガー)
・Megalomania(ライブ・ア・ライブ)
・子午線の祀り(聖剣伝説2)
・最後の闘い(FF4)
アンコールの1曲目はFF4・5・6のチョコボメドレー。サンバは先ほどと同じくホイッスルとパーカッション部隊が登場して盛り上げ、マンボは走者みんなで「ウーッ!!」と叫び、テクノはコンピュータミュージック音をがんばってアナログ楽器で再現していました。
アンコールの2曲目は恐ろしいラスボスメドレー。どうやら、観客をこのまま生かして帰すつもりは無いようです。スクウェアのスーパーファミコン名作タイトルから、名曲ぞろいの珠玉のメドレーで、どれも爆裂アレンジとなっており、…死んだ。
というわけで、HPもMPもゼロになってコテージで休みたくなったコンサートでした!!!そこかしこに溢れる作品への愛!!!
FF4(イージータイプ)は子どものころに僕が始めてプレイしたRPG。間違いなく人生を変えたゲームで、FF4がなければこのサイトも始めていませんし、友人関係も全然違っていたものになっていたと思います。それだけに思い入れが強いのですが、ストーリーを丁寧に振り返って、印象的だった効果音や演出をたくみにコンサートのプログラムに織り込んでいくのは毎度ながら感服しきりです。
FF4というタイトルを好きな人が発売から25年前も経った今日、FF4が大好きなファンが2000人も集まって、みなで一緒にオープニングからエンディングまで冒険した。そんな素敵な2時間半でした。この2時間半のために、1年間練習を重ねてきていただいた団員のみなさまには感謝の言葉しかありません!ありがとうございました!! 来年の「クロノ・トリガー」も楽しみにしています!!
過去記事:
・2011年のFF、ロマサガ、聖剣、KHコンサート
・2012年のFF5コンサート
・2013年のFF9コンサート
スクウェア・エニックス (2013-07-03)
売り上げランキング: 2,319
やってたのすら知らなかったけど行きたかったなあー
FF4はFFシリーズでも特に好きな作品です。
私もこのコンサートに行きたかったなぁ。