スクエニは、ゲーム開発者向けのカンファレンスCEDECで、ゲームの品質評価をAIに行わせた事例を発表しました。スマホゲームのグリムノーツで、実際に使われた手法で、「遺伝的アルゴリズム」で動くプレイヤーAIを開発してゲームをプレイしてもらい、ゲームバランスの破壊が起きていないかを検出できるようにしたそうです。スマホゲームではキャラクター数とアイテム数が膨大で、期間限定キャラなアイテムがどんどん追加されるため、その検証を行うのが大変な作業になっていまする模様。
グリムノーツでは、AIを使うにあたってゲームのバトル部分が1秒で終わったり、画面操作ではなくAPIでゲームを疑似プレイできる特別版を作っているそうです。
遺伝的アルゴリズムというと管理人の学生時代にもおなじみの技術で古くから研究ネタとして使われているものですが、流行りのディープラーニングだと「なぜAIがその結果を導いたのか」という思考の中身がわからないので、今回の用途には遺伝的アルゴリズムの方が適しているとのこと。無闇にディープラーニングを使うのではなく、適材適所のアルゴリズムを選択する「目利き」の部分には人間のノウハウが重要なんですね。
マイナビ出版 (2017-08-30)
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