ドラクエ11はハイエンドグラフィックのPS4版と、3DS版は二頭身3Dグラフィック版と2Dドット絵版の合計3つのスタイルが同時に開発されるという前代未聞の取り組みとなり、結果的に大成功しましたが、その開発はどのように行われたのか? 堀井雄二さんの直下で動いていたスクエニの3人の座談会です。
ハード間の統一性を持たせるために、1人のディレクターが両方を監督するという体制にしたそうですが、とてもまわり切らないためPS4版3DS版それぞれのプロデューサーがディレクターを補佐する体制になっていったようです。
イベントシーンで情報の行き違いなどがあったときがいちばんヤバかったですね。
たとえば、太陽の神殿にある「聖なる種火」が守られているバリアみたいなもののサイズの問題がありましたね。3DS版のほうは「こんなに大きいなんて聞いてない」とか(笑)。
いちばん細かかったレベルでは、王様の座る位置の問題が。3DS版はクレイモラン王とサマディー王がこの位置に座ってるのに、PS4版はこっちに座っているみたいな(笑)。さらに、最初のオープニングムービーでも違う座りかたをしてて、3つとも全部席順が違う、と。
現場の混乱が伝わってきますね…。
同じマップなのに、PS4版と3DS版で同じ曲を充てても「なんか違うな」って感じるときがたまにあるんですよ。なので、そこはうっちーと相談して……PS4と3DSで、一部のマップだけあたってる曲が違うところがあるんじゃないかな?
内川氏:
開発しているときは、さらに堀井(雄二)さんが一緒にいるので、(岡本と内川が)ケンカして、堀井さんが「まあまあまあ」と言って(笑)。岡本氏:
「岡本君が言ってることもわかる。うっちーが言ってることもわかる。だからこうしよう!」みたいに仰って、(僕たちは)「はいっ!」って。……堀井さんの前で現場がケンカするっていうね(笑)。
というかんじで、堀井雄二さんがまとめ役というか、なだめ約になっていたそうです。すごい現場だ…!
このような同時開発について、ディレクターの内川氏は「ぶっちゃけ、狂気の沙汰だと思いますよ(笑)。」と語っています。
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