先週末に行われ大盛況だったコンサート「XENOGEARS 20th Anniversary Concert -The Beginning and the End-」。 原作ゲームの作曲者で今回のコンサートの制作総指揮の光田康典氏と、原作ゲームでキャラクターデザインを担当した田中久仁彦氏が自身のブログで今回のコンサートへの思いを綴っています。 このブログ公開当初は光田さんのブログのサーバがアクセス過多になっていましたが、落ち着いてきようですのでご紹介させていただきます。
光田康典氏のブログ
・Xenogears 20th Anniversary Concert Part1
・Xenogears 20th Anniversary Concert Part2
・Xenogears 20th Anniversary Concert Part3
・Xenogears 20th Anniversary Concert Part4
田中久仁彦氏のブログ
・Xenogears 20th Anniversary Concert
光田さんのブログによると、ANÚNAとJoannne Hoggと舞浜アンフィシアターのスケジュールが合って会場を仮押さえしたのが『2017年の5月〜6月頃』だったそうです。しかし制作費を賄うためには4公演すべてでチケットの94%〜98%を売る必要があるほど厳しい状況だったとのことですが、いざふたを開けてみれば、チケットは即刻完売したのはみなさまご存じのとおり。
それからというものコンサート当日までずっとゼノギアスのことで頭が一杯でした。どうしたらお客さんに楽しんでもらえるか、どんな曲がみんな聞きたいのか、演出はどうしよう、ミュージシャンは誰がいい、セットリストはどうしよう……などなど。とにかく一つずつ頭の中にあるイメージを言葉と画像で資料をつくり少しでもスタッフの方に理解してもらう為、企画書を作り込んだり、ありとあらゆる人脈をつかって自分が思い描いている世界観に近づけようとしていました。
同氏のブログでは照明さん向けの指示書がアップロードされていたり、一曲一曲にコメントが描かれていたり、ミュージシャンひとりひとりへの想いが書かれていたりして、いかにこだわってこのコンサートを制作していたかがよくわかります。
特に、2016年7月に亡くなったZABADAK吉良知彦氏に対しては多くの文字数を割いて綴っています。
バンドはどうしよう?とずっと悩んでいました。特にギターリストについては2017年の初めにこのコンサートの話しが出た時点から一番の悩みの種でした。心のどこかでZABADAKの吉良さんがいたら……と思っていたのです。そして、夢にまで吉良さんが出てきました。僕はすかさず、夢の中でどうしたらいいでしょう?と吉良さんに相談していました。
7.グラーフ闇の覇者〜導火線
イントロのパッドの音はオリジナル音源と同じ音色を使っています。グラーフはこのシンセの音を聞くと「キター!!」という感じがするので、音色は変えませんでした。導火線はゲームでは音数が出せない為、疾走感しかありませんが、生は疾走感+躍動感+緊張感が良い形で合わさった感じになったと思います。こういう曲は生演奏に限りますね。
25.遠い約束
最後は絶対にこれで終りたいと最初から決めていました。その為だけに特別にオルゴールを作っていただきました。世界に2個しかありません。実は1個本番で壊れても大丈夫なように2個作ってくださったのです。
田中さんのブログでは、今回のコンサートで原画を展示することになった経緯と、描き下ろしとなったマリアの着色イラストについての制作裏話、会場のレポート、そして当時のゼノギアスのキャラクターイラスト制作秘話が語られています。
今回、当時描ききれなかったイラストのひとつ、マリアに着色をしました。
当時の原画はペンと下塗りまでやってありましたが、
時間が経ちすぎていたため、線画をトレスで新しく描き起こして着色しました。
●パーフェクトワークス表紙イラスト
B3のイラストで、当時も今もあまりこのサイズでは描かないため
色だけで魅せないといけない空間が広いため、相当緊張して塗っていました。
塗りで失敗して完成したものは2枚目です。
マスキングを一切していないため、暗い色で線画が見えなくなってしまわぬよう
じっくり、ゆっくり、塗り進めていたのを覚えています。
↓このイラストですね。
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『飛翔』の演奏が始まり、スクリーンにマリア出撃の映像が。
仕上げて持ってきたのがマリアで良かった。
(もちろん、エメラダとリコも持ってこれたら最高でしたが)
今、あのマリアの絵を思い浮かべてくれている人が少しでもいてくれるかな、と思いながら泣きました。
それから、もうひとつ。ジョアンヌ・ホッグさんのコーディネートを担当した野崎さんのブログ記事「本日、ジョアンヌ帰国しました!」をご紹介します。
もうゲームのこと何にも知らずに20年前にこの企画に参加して、で、今さら公演パンフレットを読んで、いろいろ知って、それに感動しまくっている野崎です。ホントすごい。
今回この20周年公演の話を頂いた時、私が普段やってる小規模の公演からみたら「超ビック・プロダクション」だから、きっとすごい演出家の先生とかが入ってるんだろうなーと勝手に想像してたんですよ。そしたら、なんと会場選びから何から、すべて光田さんが自分でやっていたというじゃないですか。いや、ホントにびっくりしました。
そして今さらながら、ジョアンヌの歌入りサントラがスクウェアさんでは、歌入りとして初めてのサウンドトラックだったこととか、あと何度読んでもよく理解できないんだけどテクニカルな話とか(笑)、ビット絵(?)じゃなくて、アニメが入ったのもどうとか、女の子の裸がどうとか(笑)、なんか、こう時代を押し進めるクリエイターの人たちって、すごいんだなぁ、と改めて感動しているところです。
それに、何といっても、光田さんのお客さんの期待に答える、そのパワーだよね。そこがこのコンサートの要だと思った。光田さんはお客さんを裏切らない。
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