スーパーファミコン後期のドット絵3D化したような美しい画面が評判となったスクエニの新作RPG「オクトパストラベラー」の技術的なセッションが「UNREAL FEST EAST 2018」で行われました。その講演内容のレポートをご紹介します。
あの美しい画面にたどり着くにはプロトタイプでの試行錯誤がかなりあったそうで、その中では『キャラと等倍の家では2Dゲームらしさが出てこない』とか『パースのない2Dゲームと比較して画角が広すぎる感覚があった』とか、様々な調整が行われたそうです。僕らが無意識に「古き良きドット絵」などと言っているものの正体は何なのか?を解き明かす取り組みだと思います。
個人的に特に面白いと思ったのは以下の部分。
本作の室内のスケールには秘密がある。実は,室内に入った瞬間に,スケールが外の二分の一になっている。つまり,外ではマップのスケールを半分にしていたものを,室内では等身大のスケールに戻してやっているのだ。
室内と室外はシームレスに切り替わるのだが,ドア部分のトリガーで室内に入った瞬間,屋外のライトがオフになり,室内用のライトがオンになる。そのとき,カメラ距離とキャラターサイズが同時に切り替わるので,画面上のキャラクターのサイズは変わらないように見える仕組みとなっている。
これって、スーパーファミコンのゲームだと普通に行われている事というか、意図せずに「仕方なくそうなってる」仕様だと思うんですが、それが逆にスーパーファミコンらしさを出すエッセンスになっていたんですね。
記事ではこのほかにもロード時間をいかに短くするかや、カクツキをなくすかなど、UE4上での工夫が語られています。
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