◆めっつぉ:スクエニ&ガジェットニュース

スクエニ元社長の和田氏が合併劇の裏側を語る!「セガ、バンダイの悪夢がよぎった。」「スクウェアとの会議は荒れた。」

スクエニロゴ

スクウェア・エニックス元社長である和田洋一氏が、会社経営の裏側を語るシリーズ。今回はスクウェアとエニックスが合併したところと、映画事業の裏側を語っております。

前回の任天堂との仲直りも大変面白かったですが、今回も大変に濃い内容となっています。ぜひ、全文を読むとよろしいかと

合併でのハイライトは、合併比率をめぐるゴタゴタ。当初はエニックス1に対してスクウェア0.81という比率と正式発表されましたが、スクウェア側の宮本氏が意義を唱え、最終的に1:0.85に変更となった経緯があります。その裏側でどんな議論があったのか、当日のオーナーの発言などを交えて克明に書かれています。

不味い、非常に不味い。

比率が大幅に変更になり、ましてや逆転交渉が始まろうものなら、この案件は流れる。
また、動揺しつつも現実を飲み込もうとしていた矢先に案件が潰れれば、社内は精神的に大混乱になる。億万が一、次なる比率の妥協点に着地できたとしても、時間が経過するほど社員の混乱は悪化して取り返しがつかない。
さらに、合併すれば世界が狙えるのに、これが流れれば、他の案件についても企業からの信頼を失い(決定力不足との烙印)、飛躍の足場を失う事だろう。
セガ、バンダイの悪夢がよぎった。

当時はゲーム会社の業界再編の真っ最中。セガとバンダイも合併は正式発表から4か月後に破断となっていました。

エニックス側の法律事務所の方は、不利益変更を、しかもグレーな手続きで進める事を追認する立場にある。
スクウェアとの会議は荒れた。
会議終了後、リーダーの方が「少し言い過ぎましたが、あまりにも無理があるのでご理解ください」と仰ってくれたのに対して、「お立場もおありでしょう。大丈夫です、我々はロールプレイングの会社ですから」と返答。
(さすがに、笑えないよねw)

ハードな交渉だったことは想像に難くないですね…。

話題の2つ目は映画について。映画事業の証券化を試みるところや、マジメント側の苦労が語られているのですが、個人的に印象に残ったのはマスコミとのこのやりとり。

当時、映画がこけそうだという噂は既に出始めており、何人かの記者が虎視眈々と失敗を狙っていた。
異常な雰囲気に、記者の古株に聞いたことがある。「人の不幸がそんなに嬉しいの?」
「いや、株屋さんと同じですよ。上げておいて落とす。この鞘で儲ける、つまり話題にするんです。スクウェアさんは派手だったので随分持ち上げられました。これから読者が期待するのは、蹉跌なんですよ」
勉強になる! 他人事として聞きたかった。。

マスコミってのは、こういうモノなのですね…。

このほか、スクエニの社名についてや、ロゴを決めるまでについても書かれています!一部だけご紹介。

エニックス・スクウェアは、和英双方発音しにくい。スクウェア・エニックスは、英語は微妙なものの、日本語はOK。また、英語圏ではスクウェアの方が知名度が高かったので前に出すと有利。
これで決定。なんの政治もなく、さっぱりと。

なるほど。どこかの銀行と違って、順序性に優劣なく、サラっと決まったんですねー。

スクエニのロゴの赤い点がどうやって生まれたのかや、企業理念、「炎上」に対してなどなど、今回も面白くて一気に読んでしまいます。みなさまもぜひ全文を読むことをオススメします!

モバイルバージョンを終了