2022年5月16日でサービス開始から20周年となるファイナルファンタジーXI。その20周年に向けてのカウントダウンサイト「WE ARE VANA’DIEL」が公開されました! さっそく、いくつかのコンテンツが公開されています。プロデューサーご挨拶、「みんなのヴァナ・ディール史」、「ギャラリー集」、そして初代プロデューサーの田中弘道氏と元プロデューサーの松井聡彦氏との対談記事です。
松井プロデューサーによると、それぞれのコンテンツは次のようなもの。
本サイトは、大きな3つのコンテンツから構成されます。
ひとつめは、「みんなのヴァナ・ディール史 -WE REMEMBER VANA’DIEL-」。
『FFXI』の歴史をβテスト時代から現在に至るまで、公式な出来事をひとつの軸に、隠し味として開発秘話を混ぜ込んで皆様にお楽しみいただこうと考えています。
それに加えて、皆さま冒険者の視点からとらえた歴史も、盛り込んでいければと思います。
徐々に詳細な年表ができ上がっていくような形を想定しています。ふたつめは、「プロデューサーセッション -WE DISCUSS VANA’DIEL-」。
冒険者の皆さまにとって興味のあるような方をご招待しての対談です。
貴重なお話が聴けるように、頑張りますね。みっつめは、「ギャラリー -WE ILLUSTRATE VANA’DIEL-」。
今まで『FFXI』の公式イラストレーションがまとまっているところがありませんでしたので、これを機になるべく多くの公式イラストレーションを集めました。
いくつかのテーマにわけて、順次公開する形になると思います。
皆さまが目にしたことのなかった、貴重なイラストもひょっとしたらあるかもしれませんね。そしてこれ以外にも、皆さまのご興味を引くようなコンテンツを提供できたらいいなと目論んでいます。
定期的に更新してまいりますので、時々覗きにきていただけたらと思います。
ヴァナ・ディール史みたら、2000年1月29日にパシフィコ横浜にて行われたイベント「スクウェア ミレニアム」から歴史が始まっていて、その場にいたよ!!!!とか思い出してわくわくしちゃいました。そしてインタビュー記事読んだ多もっとすごかった。
田中 そのころは、開発がプレイステーションからプレイステーション2(以下、PS2)に移り変わる時期で、今後のRPGの方向性としては、絶対にオンラインだろうと思っていました。『FF』シリーズもそちらへ行くんだろうなあと。ただ、MMORPGをもし開発するならバージョンアップをしていくことが必須条件で、内容を更新できないROM前提の当時の家庭用ゲーム機ではなかなか難しかった。そんなところに、ソニー・コンピュータエンタテインメント(当時)さんがPS2用のハードディスクドライブ(PlayStation BB Unit)を出すかも、という話が聞こえてきて、それなら作れるだろうということで開発がスタートした感じです。
松井 開発チームは田中さんが号令を掛けて召集したのですか?
田中 それこそ全社的な動きで、坂口さんがまずメンバーを集めるために声を掛けて回っていたかな。MMORPGはべらぼうに規模が大きいので、これまでの『FF』チームや『聖剣(伝説)』チームの規模では絶対にできないよねと。そのため、4~5つのチームが合流する形で『FFXI』プロジェクトが立ち上がりました。
――1本の作品を作り上げられるチームを4つも5つも投入するわけですから、それはもう一大プロジェクトですね。
田中 僕らは『クロノ・クロス』の開発が終わったところでしたので最初に動き始めて、 大阪から『パラサイト・イヴ2』や『ブレイヴフェンサー 武蔵伝』を作っていたチームのメンバーを東京に呼び寄せて合流してもらいました。
松井 僕はそのころ『聖剣』チームにいて、早々に合流していました。
田中 2000年に“スクウェア ミレニアム”という発表会がありましたよね。そのときの『FFXI』のイメージイラストは『聖剣』チームの亀岡(亀岡慎一氏)が描いていて、『クロノ・クロス』チームにいた加藤(加藤正人氏)が『FFXI』の大枠のストーリーを作り始めていました。
そういえば、FF11のオープニングムービーは姉と弟が出てきますが、姉弟モノは加藤正人さんの好みで、同じくクロノトリガーのサラとジャキも姉と弟になっている、なんて話がありましたね…。
FF11がナンバリングタイトルであった理由も語られています。
田中 そうですね。でも、「MMORPGを作るなら『FF』だよね」ということは坂口さんと話していました。そこで、『FFオンライン』のような名前にするのか、『FF』のナンバリング作品として出すのかというところで、坂口さんが頑なに「ナンバリングだ」とこだわっていましたね。
(中略)
田中 経営陣は後々ナンバリングからは外したがっていたんだよね。PS2本体だけでプレイできず追加ハードを購入しなければならないので、必ずしもすべてのプレイヤーがプレイできるわけではないリスクがあるので。そんな中、坂口さんが2001年にスクウェアを退社して、ナンバリングを押し通す人がいなくなってしまうという(笑)。ただ、僕としては今後の『FF』シリーズはオンラインであるべきという気持ちを強く持っていたので、当時の和田社長(和田洋一氏)からは何度かナンバリング外せないかという打診を受けましたが、最終的には僕が社長を説得しました。