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FF16サントラ発売記念、音楽メディアにインタビュー記事複数掲載!面接でゲーマーだとわかったら即採用

7月19日のFF16オリジナルサウンドトラック発売に合わせたタイミングで、国内音楽メディアにFF16サウンドチームのインタビュー記事が掲載されました。また、PS Blogには祖堅氏の楽曲解説が掲載されていますので合わせてご紹介します。

BARKS:【鼎談】祖堅正慶、石川大樹、今村貴文が語る『FF16』サウンドメイクの秘密「ゲームコンポーザーに何が必要なのか」
ナタリー:最高のゲーム体験を生み出す音楽制作の舞台裏
TV LIFE:「音楽のテーマはダークファンタジーの王道」『FFXVI』音楽のこだわりをゲームコンポーザー・祖堅正慶・石川大樹・今村貴文に聞く【インタビュー前編】
PSBlog:『FINAL FANTASY XVI』のサウンドトラックについて、本作の音楽を担当した祖堅正慶氏が語る!

インタビューでは、お三方がスクエニに入社するときの話をされていて、音楽スキルよりもゲームが好きかどうかという点にこだわった採用だったとのこと。

祖堅正慶 今村の面接のとき、本当にゲームの話しかしなかったよね?

今村 はい(笑)。面接なのに仕事の話、音楽の話を一切聞かれなくて、ゲームの雑談をしただけで終わったので「これ絶対落ちたわ」と思っていたら、なぜか通過の連絡をもらって。

──祖堅さんはなぜ面接でゲームの話を中心にしたんですか?

祖堅 どんな曲を作れるかは、ポートフォリオでわかるんですよ。でもポートフォリオだけでゲーム好きかどうか見抜くのはけっこう大変で、手っ取り早くゲームの話をしようと。(中略)本物のゲーマーだってことがわかったから、即採用(笑)。(中略)音楽が作れる人間は星の数ほどいるけど、正しくゲーム体験を理解していて、そこにどんなサウンドが求められているのか、総合的に考えられる人間というのはほとんどいない。

そして、その採用基準がFF16の開発で実際にどう生かされているのかも語られています。

石川 設定やシナリオをもとに大きなテーマの楽曲は作れますが、ゲームのシーンが完成してからでないと、そこにマッチングする音楽を作ることはできず、ゲーム音楽として成立させられない。ゲームの制作状況に合わせて僕ら3人が「ここにはこういう曲が必要じゃないか」という意見を随時出し合っていたので、いつの間にか作るものが増えていきました。

祖堅 この会話ってゲームが好きじゃないとできないんですよね。ただの音楽家だったら、テーマをもとに素晴らしい音楽を作って終わり。でも僕らはプレイヤーのゲーム体験に合わせて音楽も盛り上げたいし、逆に音楽が目立ちすぎちゃいけないシーンにはあえて地味な曲を作る。音楽の理解とゲームの理解、それともう1つがゲームへの実装の理解。この3つがあってようやくゲーム音楽として成立すると考えています。

とかとか、かっこいいことを語っているかとも思えば、地獄の開発スケジュールが垣間見えるやりとりも。

──どれぐらいのペースで曲を作っていたんですか?

祖堅:3人で会議した5分後にはもう曲ができたりとか。

──5分後!?

今村:その会議の後、夜中に(祖堅から)1曲上がってきたりとか。

祖堅:で、2人は翌日にモックアップを出して、その翌日にはブラッシュアップを終えて。

石川:そうじゃないと間に合わなかったです。

そして、今となっては有名になってきた「ミニ祖堅システム」についても、触れられています。が、詳しいメカニズムは「説明していると日が暮れる」とのことで、説明されていません。

祖堅:やっぱりプレイヤーが敵を倒して、決めポーズをバシ!っとしたときに、曲もバシ!っと終わったら、ウォー!ってなるじゃないですか。それをやりたかったんです。で、やったんです。

2017年の記事でご紹介したように、FF15でも似たような仕組みは導入されていて、ボスに与えたダメージによって曲が変わっていき、ボスを倒したときには自然に曲の終わりが来るようになっているとのことでした。具体的には、ボス戦のBGMを「メイン」「プリエンド」「エンド」の3パートに分け、ボスのHPが減少するに従って順番にBGMを遷移させていくというかんじ。切り替わりが自然になるように、「遷移点」を複数設けておいて、しかも数秒でループできる曲になっている「プリエンド」の部分でループ回数を調整することで、ぴったり曲の終わりを合わせこむわけです。おそらく、FF16でも似たような実装になっていると思われます。いつかGDCなどで技術解説講演をやってほしいですね!

参考記事:[GDC 2017]FF15のインタラクティブに変化するBGMは,どのような構造で,どのように制御されているのか

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