『NieR:Automata』のヨコオタロウ氏と『Stellar Blade』のキム・ヒョンテ氏の対談がignに掲載されていますのでご紹介。2024年4月26日に発売となる『Stellar Blade』は体験版が配信されていますが、美少女の剣士がフォトリアリスティックなSF世界でクリーチャーを切りまくるアクションゲーム。開発した韓国のキム・ヒョンテ氏が影響を受けた作品として『NieR:Automata』をあげたことから、今回の対談にいたっています。キム・ヒョンテ氏はキャラクターデザイナーとして日本でも有名で、20年前のPS2ゲーム「マグナカルタ」で注目を浴びたほか、直近ではスマホゲームの「勝利の女神:NIKKE」がよく知られています。
対談ではお互いにリスペクトしあっているのですが、具体的にキム氏が影響を受けた点について、次のように語っています。
とても魅力的な要素が多いゲームですので、『NieR:Automata』の特定の部分を取り上げることが難しいほど全般的に影響を受けています。その中でも特に、強い女戦士が滅亡した地球を舞台に冒険を繰り広げるところが魅力的でした。クオリティの高いストーリーが特に印象的でした。全エンディングを見るほどやり込みました。ただそのセンスは私にはとても真似できないものなので、大枠以外は別のテイストになっていると思います。『NieR:Automata』を初めて見たときのインパクトがすごく強かったので、プレイの内容にも様々な面で影響を受けています。
かなりのガチ勢ですね!一方のヨコオタロウ氏はエニックスのDOD開発時のエピソードを赤裸々に語っておられます。
「ぶっちゃけた話をすると、途中までディレクターをやっていた人が別のプロジェクトで忙しくなって、代わりにやることになっただけなので、そのポジションまで行くのはそんなに苦労しなかったですね。当時、スクウェア・エニックスからは『真・三國無双』をファンタジーにしたゲームを作ってほしいというオーダーがあって、『そんなに簡単にできないよ』とは思ったんですが、お金をもらっているので「やります」と言って(笑)。でも、シナリオやアートディレクションについては具体的な指示が何もなかったので、そこは好き勝手にやった結果、独自性を放つことができたのかなと思っています。で、めちゃくちゃ暗いお話を書いたら、『こんな暗い話を書いてどうする?』と怒られて、喧嘩になったんですよ(笑)。
いつものヨコオさんでした(笑)。個人的に面白かったのは、難易度設定とストーリー性の両立など難しい線を狙う難しさを語り合う上で出てきた、ソウルライクゲーについての意見の一致。レッドオーシャンになるより違った方向性のゲームでブルーオーシャンを目指せという。
ヨコオ ソウルライクについて、ビジネスの側面からお話をすると、『難しいこと』が商品になるという発明をフロム・ソフトウェアがしたと思っています。それまではずっと『簡単になろう、ストレスを軽減していこう』という流れがあったんですけど、むしろストレスを商品にしようという発明ですね。ただ、それは宮崎(英高)さんの発明なので、それを追っかけてもしょうがないと思っています。それとはまた違う、新たな発明を考えた方がいいじゃないですか。
というかんじで、ゲームに対するお二人の興味深い考えがいろいろ語られる対談です。ぜひ全文読んでみてください。
『Stellar Blade』X『NieR:Automata』特別対談! キム・ヒョンテとヨコオタロウの共通したゲーム哲学とは?https://t.co/ItG9LXLExk pic.twitter.com/B9iAoROCSU
— IGN Japan (@IGNJapan) April 15, 2024
「シュリ」で起きた韓流のバブルが、また、日本の保守的な傾向を、パラダイムシフトさせていくんだなと思いますね。それなら、むしろ、なぜ、今まで眠れる獅子だったかの検証が、遅れているのかもしれない。たとえば「シュリ」の場合は、日本の刑事ドラマとか、サスペンスの影響を強く受けていて、その後に、特殊部隊ものになって、戦争映画の企画も動いて、エスピオナージュも難なく作れる体力があった。ヨコオさんは、対談で、北米・ヨーロッパに対して技術的な壁も破ったと分析しているけど、ぼくは非常に恐いなと思った。10年後に、ぼくたちは全く異なる生活を営んでいるという意味ですね。
tps://www.youtube.com/watch?v=zjf1BNejRjc
どうしてジャズっぽいのかなって、そんな風に思うわ。